MS擬人化で萌えよう まとめサイト(仮)


● “肝試し”騒動記(仮) ●


 ザク偵 「部長、話って?」

 ザクフリ 「ハイ、コレ」

 ザク偵 「何ですか?」

 ザクフリ 「取材のしがいがありそうな部、一覧表」

 ザク偵 「何故、今になって?」

 ザクフリ 「『取材してくれ』って声が多くてね。

       もっとも、そんなことを言った部からかたっぱしに消していったけど」

 ザク偵 (やっぱり、鬼だ・・・)

 ザクフリ 「そして、第一段は・・・オカ研よ!」



 ザク偵 「ここがオカルト研究会?んじゃさっそく、お邪魔しまーす」

 ??? 「だ、誰だ君達は!」

 ザクフリ 「新聞部でーす」

 ??? 「し、新聞部!?聞いてないよ!」

 ??? 「まあ、いいじゃないか」

 ザクフリ 「会長さんですね?」

 ジムカス 「いかにも。オカルト研究会会長のジム・カスタムだ」

 ジムキャU 「取り乱してスンマセン。副会長のジム・キャノンUです」

 ザク偵 「(うわぁ、地味だなあ・・・)あ、そうそう。取材しに来たんですけど」

 ジムカス 「実にいい時に来てくれた・・・実はね、最近・・・出るんだよ、幽霊」

 ザク偵 「ど、何処に?」

 ジムキャU 「何処って、この学校にですよ」

 ジムカス 「そう、この学校には・・・亡霊がいる!」

 ザク偵 「ぼ、亡霊ですって!?それはスクープに!」

 ザクフリ 「こら、急ぎすぎよ。それに幽霊だなんて、プラズマかなんかでしょう?」

 ザク偵 「部長はO槻教授ですか!」

 ジムカス 「それがですね。これ見て貰えます?」カチャ

  「・・・・・・」

 ザク偵 「ただの静かな教室じゃないですか?」

 ジムキャU 「いや、これからなんですよ!」

  「・・・・・・ーク、・・・オン!・・・ジーク、・・・ジオン!」

 ジムカス 「ほら、声がするでしょう?」

 ザク偵 「ほ、本当だ・・・!これはすごいスクープですよ!」

 ザクフリ 「だから急がない。ただの空耳なんじゃないの?」

 ジムキャU 「いや、それが今月になってからなんですよ!」

 ザクフリ 「フーン・・・じゃあ、こうしましょう」

 ザク偵 「な、何を?」

 ザクフリ 「決まってるじゃない・・・肝試しよ!」



  そして、肝試し大会当日。


 ガンダム 「大丈夫?怖くない?」

 赤ザク 「ワタシは全然!そういうガンダムこそどうなのよ?」

 ガンダム 「うーん・・・少し怖い・・・かな?」

 赤ザク 「ひょっとして、ビビッてる?」

 ガンダム 「そ、そんなことないよ!」


 アプサラス 「スイマセン・・・こんなところまで呼んでしまって・・・」

 Ez-8 「いや。それにしても、キミがこんなことに興味があったなんてね」

 アプサラス 「大抵、お化け屋敷とかは一人だったり、友達とかとだったりするんですけど・・・

        男の方と二人きりで行くのは初めてでして・・・」

 Ez-8 「ハハッ、それはボクもいっしょさ!」

 アプサラス 「・・・ポッ」


 メッサーラ 「幽霊・・・ね」

 ボリノーク 「部長、信じてたんですか?」

 メッサーラ 「なに、もし居るなら会って話してみたかったんだよね」

 ボリノーク 「へー(えっ、幽霊と!?)」

 メッサーラ 「今日は会えそうな感じだね」

 ボリノーク 「わかるんですか?」

 メッサーラ 「まっ、勘ってやつだよ」


 ザク偵 「では部長!幽霊の正体を探しに行ってきます!」

 ザクフリ 「がんばってね〜」

 EWACネロ 「なんで僕まで・・・」


  はたして、8人はどうなるのやら。



  一方その頃、同日同時刻の、肝試し大会とは反対側の校舎・・・。


 バーザム 「ふぁ〜あ・・・ホントにやってんのかよこんな時間によぉ」

 グフB 「む、無論だ!我々風紀委員独自のルートで得た情報だぞ!

      それにーこの所、学園内で珍妙な噂が席捲していてな。

      この度の『肝試し大会』の情報も、その噂が元で行われているという話もある。

      よしんば肝試しの取り締まりが空振りに終わったとしても、

      学園風紀を律する為にその噂の真相も追求しなくては!」

 バーザム 「けどよ、風紀委員っつったってアレだろ?

        あの派手好きな生徒会長の追っかけ連中に対抗して勝手に風紀取り締まってるっつー」

 グフB 「言うな!私とててっきり学園の正式な委員会だと思っていたのだ!

      それを何とか通常の風紀活動に目を向ける様にするまで、私がどれだけ苦労をしたか・・・」

 バーザム 「・・・大変だねお前も。ま、俺には別にどーでもいー事だけど。

        つーかよぉ、その風紀委員さんのお仕事に、何で俺が同行しなきゃなんねーのよ?」

 グフB 「ぐ!・・・その、なんだ、風紀委員も、未だ一枚岩ではなくてな」

 バーザム 「まあこんな夜中にひとりだけってのがアブネーのは解かるけどさ、

        だったら主将やグフAの方が俺なんかより強いし頼りになんだろ」

 グフB 「姉上は無理だ。この時間はもう就寝している。

      あとグフAは駄目だ。あ奴はむしろ肝試しに率先して参加しかねん、それに・・・」

 バーザム 「・・・それに?」

 グフB 「例え腕に覚えがあろうとも、剣道部の皆を危険な目に合わす事は出来んからな」

 バーザム 「・・・(小声で)俺はいーのかよ俺は。つーかお前さ、さっきからなんか声デカくない?」

 グフB 「(ギクッ!)そ、そんな事は無いぞ!?」

  そこはかとなく動揺するグフB。

 バーザム 「・・・ぷっ、ひょっとしてお前怖いのか?」

 グフB 「よ、世迷言を!この私が四方(よも)や心霊現象などという非・現実的な現象に対して

     恐怖感など抱く筈がある訳なかろう!!は、はは、ははははははは!!」

 バーザム 「・・・だから声デケエっつーの。

        ったく、明日だって授業あるんだから、こんなのとっとと終わらせて早く帰ろうぜー」

  スタスタと歩を進めるバーザム。

 グフB 「あ、こ、こらぁ!勝手に先に行くなぁー!!」



  そんなわけで、肝試し大会が始まった。


 ガンダム 「一体、亡霊って何なんだろうね?」

 赤ザク 「今からそれを探しに行くの!もう、しっかりしてよ!」

 ガンダム 「それにしても・・・普段は歩き慣れた廊下でも、夜になるとこんなに暗くなるんだなあ・・・」

 赤ザク 「何感心してんのよ!・・・ウワッ!」

 ガンダム 「だ、大丈夫?」

 赤ザク 「もう、何コレー!」

 ガンダム 「・・・クモの巣だね。いつもはこんなところにないんだけどなあ・・・」



 Ez-8 「さ、行こう!」

  ギュッ

 アプサラス 「(ヤダ、私、手を握ってもらってる・・・)ハ、ハイ!」

 Ez-8 「それにしても・・・何もないな。本当にいるのかい?」

 アプサラス 「エエ・・・たしかにそんな話を聞いたのですが」

  サササッ!

 Ez-8 「ん、何か通ったかい?」

 アプサラス 「いえ・・・」

 Ez-8 「ふーん・・・その話、あながち嘘じゃないかもな!」



  その頃、放送室では・・・

 Ξ 「ふふふ・・・どうやら順調みたいだね」

 メッサー 「うぅ・・・夜更かしは肌に悪いのに・・・(泣)」

 Ξ 「何か言ったかい?」

 メッサー 「いえ、別に!それにしても、なんでこんなことするんですか!」

 Ξ 「今回の幽霊騒ぎ、全ての犯人を僕だとする。

     つまり、僕の力を使えば学園の情報すら僕が統制できるところをアピールする。

     そうすれば、みんな僕のことを一目置くはずさ!」

 メッサー 「(それはない!断じてあり得ない!あったとしても只の変人としてだ!)

 Ξ 「・・・何か言った?」

 メッサー 「いえ!な、なにも!アハハハハ」

 Ξ 「ま、いいや。それに、クモの巣、高機動ザク君を走らせる意外に、まだまだあるからね。

     たとえば、バナナの皮地獄だったり、アノ人だったり・・・」

 メッサー 「誰ですか、それ?」

 Ξ 「見ていればわかるよ。それに、たった今そこにお客さんが来たようだからね・・・」



  一方、メッサーラたちは外を歩いていた。


 ボリノーク 「う〜、暗い・・・」

 メッサーラ 「そうかい?今日は晴れていて星も出てるし、明るいと思うけどな」

 ボリノーク 「いや、微妙すぎなんですけど・・・」

 メッサーラ 「そうかなあ・・・」

 ??? 「ヨー、姉ちゃんこんな時間に何してんだい?」

 ??? 「そーそー、そんなチャライ優男なんかより、オレたちとイイコトしようぜ」

 ボリノーク 「だ、誰ですか!?」

 ビグロ 「オイオイ、こんなイイ男目の前にして、つれないな〜」

 ザクレロ 「そーそー、ビグロのアニキのお眼鏡にかなうなんて、かなりのスケですぜ!」

 メッサーラ 「・・・行こう、サマーンくん」

 ビグロ 「オイ、何無視してんだゴラァ!」

 ザクレロ 「いい度胸だな、やってやる!」

  ドカ ボス バキ!

 ボリノーク 「部長・・・」


 ??? 「オイ、そこのチンピラ!」


 ザクレロ 「な、何だ!?」


  ♪ツッパることが男のーたった一つの勲章だって、この胸に信じて生きてきたー


 ケンプファー 「抵抗しない奴殴るなんて、ヘタレのすることだ!」

 ビグロ&ザクレロ 「ヒ、ヒィッ!」

 ボリノーク 「ス、スゴイ。目で殺してる・・・」

 ケンプファー 「お前らみたいな三下に、この鎖は使うまでもねえ・・・来い!」

 ビグロ 「コ、コノー!」

  ボスッ!

 ビグロ 「・・・グフッ・・・」

  バタッ

 ザクレロ 「よ、よくもアニキを!覚えてろー!」


 ケンプファー 「すっかりやられちまって・・・大丈夫か?」

 メッサーラ 「・・・申し訳ない」

 ボリノーク 「あ、ありがとうございます!」

 ケンプファー 「礼はいい。肝試しだかなんだか知らんが、気を付けて行けよ!」



 Ξ 「チェッ、やっぱチンピラじゃ駄目か」

 メッサー 「何やってるんですか!完璧に暴行ですよ!」

 Ξ 「だって、僕はあそこまで頼んでないし・・・」

 メッサー 「もういいです!失望しました!それじゃ」

  ガチャ バタン!

 メッサー 「もう、あんなヒトだとは思ってなかったのに!」

  ・・・・・・ク、・・・・・・ン!

 メッサー 「・・・まさか、ね?」

  ・・・ーク、・・・オン!

 メッサー 「ウ、ウソでしょ?」

  ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!

 メッサー 「ウーン・・・」

  バタッ



 EWACネロ 「先輩、人が倒れてますよ!」

 ザク偵 「これは・・・メッサーさん、どうしてここに!?」

 メッサー 「うーん・・・幽霊・・・」

 ザク偵 「幽霊!?」

 メッサー 「ジーク・ジオンが・・・ムニャムニャ」

 ザク偵 「これは・・・!探してた亡霊は近いわ!ネロ、行きましょう!」

 メッサー 「待って、たすけ・・・」


 グフB 「見付けたぞ新聞部!今回の肝試しの首謀者にして、学園の風紀を乱す者め!」

 バーザム 「悪いけど、捕まってもらうよ〜」

 ザク偵 「ヤバ!?かくなる上は・・・ネロ!」

 EWACネロ 「な、なんですか!?」

 ザク偵 「・・・撤収!」

  ボン!

 グフB 「目くらましとは・・・追うぞ!」

 バーザム 「りょーかい!」



 ガンダム 「結局、幽霊なんていないのかなあ…」

 赤ザク 「それだけならいいけど、

       なんでアタシはクモの巣がからむ、バナナの皮を踏んで転ぶ、それから・・・あーもう!」

 ガンダム 「まあまあ・・・アレ?あれ新聞部のお二人さん?なんか走ってるけど・・・」

 ザク偵 「ハア、ハア・・・逃げるのよ!」

 赤ザク 「いきなり、何を・・・」

 ザク偵 「いいから急ぐ!」


 アプサラス 「結局、見付かりませんでしたね・・・」

 Ez-8 「残念だなあ・・・アチコチ探し回ったんだけどなあ」

 アプサラス 「でもワタシ、アナタと・・・」

 Ez-8 「待って、アレは・・・」

  ドドドドド・・・

 ザク偵 「そこの二人ー!イイ所申し訳ないけど、逃げてー!」

 Ez-8 「よくわからないけど・・・逃げよう!」

 アプサラス 「エ、エエ!」



 ザク偵 「あとは二人だけだけど・・・もう・・・ダメ・・・」

 グフB 「さあ、観念しなさい!」

 バーザム 「あ、一緒に逃げた君達もね」

 一同 「な、なんだってー!」

 ザク偵 「うぅ・・・幽霊もまだ見付かってないのに・・・最悪〜!」

  ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!

 グフB 「この声は!?」

 バーザム 「噂の・・・?」

 ザク偵 「メラメラメラ・・・」

 EWACネロ 「せ、先輩が燃えている!」

 ザク偵 「うぉぉぉ!特ダネいただきぃぃぃ!」

 バーザム 「うわ、止めろ!来るな!」

  ドカーン!

 バーザム 「ばたんきゅ〜」

 ガンダム 「ネロくん、止められないの!?」

 EWACネロ 「ああなったら、もう・・・」

 赤ザク 「と、とにかく追いましょう!」

 Ez-8 「そうするしかないな!」

 アプサラス 「それに、ひょっとしたら幽霊、見付けられるかもしれませんし・・・」

 赤ザク 「そうと決まれば・・・」

 一同 「行っくぞ〜!」

 グフB 「コラ待て!逃げるな!」



  ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!ジーク、ジオン!・・・

 ザク偵 「遂に見つけたわ!幽霊、覚悟ー!」

 ??? 「な、なにをするー!」

  ドカッ

 ザク偵 「嘘・・・実体があるとでも言うの!?」

 ??? 「落ち着け、そこのおぜうさん」

 ザク偵 「な、それも二人!?」

 メッサーラ 「おや、誰かと思えば・・・」

 ボリノーク 「部長、誰なんですか?」

 メッサーラ 「なんだ、応援団の方々かー」

 一同 「 応 援 団 ? 」

 ノイエ 「お嬢さん、怪我はないかい?」

 ヴァル 「まったく・・・幽霊だなんて・・・まあ、自分達にも否はあるのだがな」

 ガンダム 「一体、なんでまた応援団が・・・」

 ノイエ 「お嬢さん、怪我はないかい?」良い質問だ!」

 ヴァル 「ウム」

 ノイエ 「実は…今応援団は我々だけなのだ!」

 ヴァル 「そのため、体を鍛え、休みの各種スポーツ大会に耐える体力、

      それから秋からの応援団勧誘に十分な体を作るべく!」

 ノイエ&ヴァル 「我々は合宿をしているのだ!」

 赤ザク 「・・・・・・」

 EWACネロ 「じゃ、あのジーク、ジオンってのは・・・」

 ノイエ 「ウム。あれこそ我々UC学園応援団に受け継がれる応援時の合言葉だ!」

 ヴァル 「これを叫ぶことにより、我々だけでなく、各選手達の気合も入るというもの!」

 ノイエ 「そのため、この言葉を叫びながらの猛ダッシュ!」

 ヴァル 「これをかかさず毎夜やっていた!」

 メッサーラ 「それを、オカ研の人たちがたまたま聞いて、幽霊と勘違いしたわけだ」

 ノイエ&ヴァル 「ウム!」

 ノイエ 「まあ、幽霊騒ぎの犯人だと分かれば、

     自分達応援団の知名度も上がるだろうと少しの間泳がせていたが・・・」

 ヴァル 「思ったより大きくなってしまっていた、というわけだ」

 ザク偵 「そ、そんな〜」


  その後、ザク偵はグフBにこってりと叱られ、今回の幽霊騒ぎは無事、一段落したのであった。

  新聞部の新聞には『応援団、各大会で孤軍奮闘!』の見出しが躍っていたが、

  相変わらず部員増加はさっぱりであった。


  後日談

 ビグザム 「ほう、幽霊騒ぎとな?」

 ブラウ 「ええ、応援団が夜な夜なジーク・ジオンと叫んでは学校中を走っていたのだとか・・・」

 ビグザム 「なに、ジーク・ジオンだと?」

 ブラウ 「何か心当たりでも?」

 ビグザム 「心当たりも何も、応援団で初めてジーク・ジオンと叫んだのはこのワシじゃ!

        そうか!今もまだまだ続けていたとはな!ガッハッハッハッハッハ!」

 ブラウ 「・・・・・・・・・」



  グフBからお説教を喰らう新聞部員達から少し離れた廊下で・・・


 バーザム 「いててて・・・あークソッ、新聞部の奴ら思いっきりぶつかって来やがって・・・ん?」


 赤ザク 「あ〜あ、幽霊がまさかあんなオチだったなんてねー」

 ガンダム 「まあ君の方は色々と災難だったけどね、あはは」

 赤ザク 「あーガンダムくんひっどぉーい!」

 バーザム 「おーいお前らー」

 ガンダム 「・・・あれ、バーザム君?」

 バーザム 「まったく、お子チャマがこんな時間まで乳繰り合ってんじゃないっつーの」

 赤ザク 「ちち・・・!そんなことしてませんってば!!

       ていうかバーザムさんだって肝試しに参加してたんでしょー!」

 バーザム 「ブッブーはずれー」

 ガンダム&赤ザク 「「え?」」

 バーザム 「残念ながら、今日の俺は体制側の人間なの。

        つー事で、反社会的な集会はこれでお開き。さあ散った散った」

 赤ザク 「えー、いつもは自分が反社会的な行動してるくせにーw」

 バーザム 「うるせーなwほれ、あっちのお説教ももう終わりそうだから、

        あの怖ーいお姉さんに怒られる前に、ガキはとっととお家に帰って宿題でもやってなさい」

 ガンダム 「まあ、もうこんな時間だし、帰ろうか、赤ザク」

 赤ザク 「ぶー、ガキ言われたー」


 バーザム 「他の奴らにもとっとと帰る様に声掛けとけよー!」

 ガンダム 「はーいバーザム君もご苦労様ー」

 赤ザク 「おやすみなさーい!」


 バーザム 「まったく、仲の良い事で・・・さて、おーいグフB、俺らももう帰ろーぜー!」



  肝試し騒動後の、深夜のUC学園校門前・・・


 グフB 「ご苦労だった、ではおやすみ。明日も遅刻せぬようにな」

 バーザム 「おいおいこんな時間だぞ?家まで送るって」

  上着を巻きつけた自転車の後部荷物置きを、ポムポムと叩くバーザム。

 グフB 「こら見くびるでない、たとえ襲われたとしても、暴漢など恐るるに足らぬ!」

  ブンッ、と竹刀袋に入った竹刀を軽く振る。

 バーザム 「たー、解かってないねぇこのお姐さんは」

 グフB 「な、なんだと!?」

 バーザム 「あのなぁ副部長さん、そりゃお前は強いよ、俺なんかよりもぜーん然ね。

        お前に街のチンピラ風情が何人襲いかかろうと、モノの数じゃないのくらい解かってんの。

        でも返り討ちにしようが何だろうが、襲われる事自体が危険な事に変わり無いじゃんか」

 グフB 「ぐ・・・」

 バーザム 「護身術ってやつはさ、何よりまず襲われない様にするのが第一なんじゃねーの?」

 グフB 「う、うむ・・・」

 バーザム 「一般論としてだ、女子高生のひとり歩きより、

        二人連れの方が襲われる危険性が低いと思いませんか?」

 グフB 「・・・・・・」

 バーザム 「ほれ、解かったら後ろに乗る」

 グフB 「・・・はい」

 バーザム 「(しっかりしてる様で、こういう所が抜けてんだよなぁ・・・)」



  月明かり照らす河原沿いの道、

  バーザムの腰周りを申し訳程度に掴んで、女乗りで自転車の後ろに乗るグフB・・・


 バーザム 「おい、もっとしっかり手を回さないと危ねーぞ」

 グフB 「え?あ、い、いや、これで大丈夫だ大丈夫、うん!(何故か顔真っ赤)」

 バーザム 「・・・まあ、お前が大丈夫ってんならいいんだけど、ふらつくとあんまスピード出せないしなぁ」

 グフB 「い、いや、あまり急がずとも良い」

 バーザム 「しっかしアレだな、お前結構体重重くない?」

  竹刀の柄でバーザムを小突くグフB。

 バーザム 「痛て!バカあぶねーだろ!」

 グフB 「下らぬ事を言ったから修正したまでだ・・・すまなかったな今日は、わざわざ助力して貰って」

 バーザム 「ん?ああ、いいって。どーせ暇だったし、

        お化けが怖いなんて、お前の乙女チックな一面も見れたしなw」

 グフB 「う、うるさい黙れ!大体貴様は怖くは無いのか!?

      目に見えない死者の魂が襲ってくるとも限らんのだぞ!」

 バーザム 「それだ。それがよく解かんないんだよなぁ」

 グフB 「??」

 バーザム 「そもそも目に見えない、つまり居るのか居ないのかも解からないのにだぜ?

        なんでそいつらがみんな襲ってくるって言い切れるよ?」

 グフB 「・・・え?」

 バーザム 「たとえ居たとしたって、あちらさんにはあちらさんの生活?があるんだし、

        全部が全部悪いお化けとは限らないんじゃね?」

 グフB 「そ、それはそうかもしれんが・・・」

 バーザム 「俺に言わせりゃよ、甘い顔して近づいて騙したり裏切ったり、

        時には自分の子供だって売っちまう、生きてる人間のほうがよっぽど怖いと思うけどね」

 グフB 「・・・・・・(バーザム、お前)」

 バーザム 「お前みたいな暴力的な女も居るしな・・・痛てえ!」

  今度は思いっきり小突く。

  余りの痛みと勢いに自転車がバランスを崩し、必死にバーザムにしがみ付くグフB。

 グフB 「きゃあ!バ、バカぁーっ危ないでは無いか!!もっとちゃんと運転しろー!!」

 バーザム 「おめーが強く叩き過ぎなんだよ!!」

 グフB 「貴様が余計な事を言うからだろうが馬鹿者が!!・・・全く・・・」

  腹を立てているせいか、バーザムにしがみ付いている事などすっかり忘れているグフB。

 バーザム 「・・・お前ってさ」

 グフB 「なんだ!」

 バーザム 「おっぱい小っちゃいよな痛っってえ!!!」


  結局二人して転んだ。



  とある日の放課後、教室の窓から鼻の下を伸ばしながら中庭を眺める野郎二人・・・


 バーザム 「うぅ〜ん、良い眺めだねぇー、ザク君」

 ザクUF 「汗で張り付いたYシャツに透けるブラヒモ、最高だねぇー、バーザム君」

 バーザム 「いやはや夏サマサマーですなぁ」

 ザクUF 「お、上手い事言うねぇ」

  ぐへへへへとイヤラシイ笑いを浮かべる二人に近づく影ひとつ。

 グフB 「全く何をしているのかと思えば・・・」

 ザクUF&バーザム 「「げぇー!!!」」

 グフB 「探したぞバーザム、さあ早く来い」

 バーザム 「へ?お、おいおい今日は部活休みだろ?」

 グフB 「何を言っている、今日は風紀委員の集会があるではないか」

 バーザム 「はぁ!?!?なんで俺がそんなモンに出なきゃいけないんだよ!?」

 グフB 「うむ、先の幽霊騒動でなかなかの活躍だったのでな、

      エルメス委員長(注:本人にそのつもりは無い)には貴様の所属を認めてもらえる様、

      話を通してある。さあ何をしている、早く行くぞ」

 バーザム 「ちょっ!!!おまっ!!!!

        だぁー離せ!俺はそんなもん嫌だぞ!!助けてマイフレンドー!!!」


  バーザムの首根っこを掴み、片手で引きずっていくグフB。

  二人が教室を出て扉がぴしゃりと閉じられた後、呆然と事の成り行きを見届けていたザクはハッと我に返り、

  二人が出て行った扉を見つめながら小さく合掌をしましたとさ。



2005/06/07 17:08:01  >>16氏
2005/06/07 21:56:04  >>17氏
2005/06/08 00:02:49  >>19氏
2005/06/09 20:57:57  >>20氏
2005/06/10 02:25:43  >>22氏
2005/06/10 22:25:47  >>23氏
2005/06/10 22:34:33  >>24氏
2005/06/10 22:56:43  >>25氏
2005/06/11 22:51:07  >>26氏
2005/06/11 23:06:58  >>27氏
2005/06/12 22:58:34  >>31氏
2005/06/13 00:37:15  >>33氏
2005/06/13 12:27:22  >>34氏
2005/06/13 20:41:20  >>35氏
2005/06/14 02:27:20  >>37氏
2005/08/02 13:29:06  >>104氏
2005/08/02 13:29:37  >>105氏
2005/08/02 13:30:10  >>106氏
2005/08/02 13:30:58  >>107氏


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