ようやく期末テストが終わり、UC学園も夏休みに突入した。
生徒達はテストの結果を半ば強引に忘却の彼方に追いやり、
それぞれに夏休みを満喫するのだった。まる。
そんな中、学園内のとある一室。
回転式の椅子に座ったとある人物が椅子に座ったまま背後を振り返った。
Ξ 「というわけで夏休みなわけだが」
メッサー 「何がと言うわけなのかよく分からないんですけど」→何故かメイド服。微妙に凹んでいる。
Ξ 「ん? どうしたのかね、メッサー君。微妙に元気がなさそうだが」
メッサー 「イエ。テストの結果が・・・・・・」
Ξ 「ふむ。そういえば君は平均点より少し下だったね?
赤点も一つ二つあったような気がするが」→至極当然のように。
メッサー 「何で知ってるんです!?」→愕然。
Ξ 「ふ。忠実な僕の状況くらい把握していなくて何が盟主かね?」
→その癖メッサーの交友関係は把握してなかったり。
メッサー 「てかプライバシーの侵害・・・・・・」
Ξ 「ん? 革命家にプライバシーなどあると思っているのかね?
それは大きなミステイクだよ、メッサー君」
メッサー 「・・・・・・はぁ」→何で私はこの人と出会ってしまったんだろう、と今更ながら後悔。
Ξ 「まあ、そんな瑣末ごとはともかく」→本人のテストの結果は学年5位以内。余裕綽々。
メッサー 「今度は何をたくらんでるんでしょうか」
Ξ 「ふむ。以前GW中、教室を占拠したことは記憶に新しいが」
メッサー 「はあ。そういえばあの時もメイド服でしたね。ってか暑いんですけどこれ」
Ξ 「実はあまり意味がなかったことに気付いたのだ」→スルー
メッサー 「する前に気付きません? フツー」→スタッフサービスに電話しようかな、とふと思う。
Ξ 「というわけで、だ。
今回の夏休みは我々の学園制覇の覇道の一環として、新たなる一歩を踏み出そうと思うのだが」
メッサー 「・・・・・・なにをする気ですか?」→激しくいやな予感。
Ξ 「ふ。聞いて驚くがいい。そして、あまりのすばらしさに君はうち震え、僕を称えることは必至であろう」
メッサー 「・・・・・・それで?」→内心、さっさとしてくれ、と思う。
Ξ 「む。なにやら投げやりな気がするのだが、僕の気のせいかね?」
メッサー 「気のせいです」→即答。
Ξ 「そうだろうな。では、発表しよう。
このたび、夏休みは・・・・・・学園内に我らが『マフティー』の秘密基地を建設するのである!」
→その瞬間、「どーん!」と音が鳴る。室内にあるスピーカから。リモコン操作。
メッサー 「秘密基地・・・・・・今更?小学生でもやりませんよ、いまどき」
Ξ 「驚いたかね?驚いただろう。学園内に秘密基地を建設し、そこを拠点に学園制覇を成し遂げる!
おおなんと恐ろしい。これぞまさしく革命的アイデア!」
メッサー 「(何で私はこの人についていってるんだろう・・・・・・?)」→かなりブルーはいってます。
メッサー 「ところでΞさん。どうして私はメイド服なんでしょう」
→メッサーの着ているメイド服は以前着ていたノーマルタイプのメイド服ではなく、
ノースリーブタイプの比較的肌の露出の多いメイド服。
Ξ 「ふむ。まあ将来的に私はこの学園を制覇し、その後は世界に進出し、
革命的思想のもとにそれをひざまずかせる予定なのだが」
メッサー 「はあ。それとメイド服の何の関係が?」
Ξ 「支配者にはそれにふさわしい配下が必要だ。まあ、今の僕には君という片腕がいるわけだが」
メッサー 「めっちゃ不本意ですけど」→小声。
Ξ 「だから、君がその格好をしているわけだ」→聞いてない。
メッサー 「あの。なんか論理が飛躍しているというか、斜め上の方向にワープしてません?」
Ξ 「まあ、ぶっちゃけた話、知人が勧めてくれたのでね。それでなんとなくだ」
メッサー 「なんとなくできめちゃうんですか」
Ξ 「そうなのだよ。いけないかね?」
メッサー 「まあ、メイド服を着たらグスタフカール君は喜んでくれますけど・・・・・・」
→小声。実はΞを扇動した容疑者が彼だとは露とも知らず。
Ξ 「ん?何か言ったかね?」
メッサー 「いえ、何も。・・・・・・じゃあ、この服はその人からもらったんですか?」
Ξ 「いや、自作だ」→ふんぞり返って眼鏡を光らせる。
メッサー 「・・・・・・あの。今なんていいました?」
Ξ 「自作だと言ったのだよ。この僕自らの手で仕立てたのだよ」
メッサー 「器用ですねー・・・・・・てかどうやって私のサイズを知ったんですか!」
Ξ 「どうやって、といわれても困るな。情報提供者については秘密厳守を約束している」→いうまでもなく彼。
メッサー 「あの! 激しく気になるんですが!」
Ξ 「さて、秘密基地計画の草案をまず作らねばならないわけだが」
メッサー 「こっちの話も聞いてください!」
Ξ 「とりあえず場所自体はすでに確定している。それで、早めに作業に取りかかりたいのだが」
メッサー 「無視ですか!?無視するんですか!?うわーん、何でこの人はいつもこうなんですかー」→マジ泣き。
Ξ 「資材等については問題はない・・・・・・うるさい子だね、君は。いったいどうしたというのかね?」
メッサー 「本気で何でかわかってないし!?」→マジでびっくり。
Ξ 「何を言っているんだ君は」→本気と書いてマジと読みます。
とまあ、こういうわけで『マフティー』の夏休みも始まってしまうのでした。
2005/07/22 18:16:43 >>87氏
2005/07/22 18:33:13 >>88氏
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