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● 二人きりの帰り道 〜神社と鬼灯とEOJ後記〜(仮) ●


 バーザム 「ああ、疲れた・・・」

  結局、あの後壊れた神社の修理を手伝わされてもう夕方だ。

  あの三馬鹿はサイサリスに神社の中に連れてかれて、2時間後に開放された。

  何があったのかは出てきたときの三人の表情から容易に想像できた。

  同じ様な目には俺も何度か会ってるし・・・。

  んで、今は家が同方向なザクと部長、グフBと帰宅途中、というわけだ。

 ザクUF 「(ヒソヒソ)しかしバーザムさん」

 バーザム 「あ?」

  ザクの奴が話しかけてきた。最近ザクがこの口調の時はグフB関連の事を言ってくるときだが・・・。

 ザクUF 「お姫様抱っこの感触はどうでしたか? (・∀・)ニヤニヤ」

 バーザム 「な・・・(ヒソヒソ)それどころじゃなかったっつーの!」

 ザクUF 「そりゃ残念ですなー。ま、これでグフBとのフラグ立ちは決定的じゃないっすかー?」

 バーザム 「フラグとか言うな!」

 グフカス 「?フラグとは何だ?」

 ザクUF 「あ、部長それはですねいたっ」

  ・・・余計な事言うな。

 グフカス 「・・・あ」

  俺たちを怪訝そうに見ていた部長が声を上げた。

 グフカス 「そういえば部室に忘れ物をしていたんだ。グフ、先に帰っててくれ」

 グフB 「あ、了解しました」

 ザクUF 「そういえば俺も忘れ物してたな・・・ごめん、俺も取ってくるわ」

 バーザム 「あ、ああ」

 グフカス 「そうか。ではバーザム、グフを家まで送って行ってくれ」

 バーザム 「え?」

 グフカス 「イヤなのか?」

  あの部長、殺気を出しながら言うのはやめてください・・・

 バーザム 「いえ、大丈夫です」

 グフカス 「そうか、頼むぞ」

 ザクUF 「フラグを完璧にするなら、今ですよ。じゃなー」

  と、余計な一言を言って二人は去っていった。だからやめろって。

 バーザム 「・・・」

 グフB 「・・・」

  いやな間が流れる。

 バーザム 「ん・・・んじゃ送るぜ。自転車はねえけど勘弁してくれ」

 グフB 「・・・ああ」



  俺たちは夕暮れの中黙って歩いている。

 グフB 「・・・(チラ)」

 バーザム 「・・・(振り向く)」

 グフB 「!・・・(視線をそらす)」

  俺が前を歩いてるのだがさっきからこのやり取りが続いている。流石にうんざりしてきたので、

 バーザム 「おい」

 グフB 「!?」

 バーザム 「言いたい事があんなら早く言えよな」

 グフB 「い、いや」

 バーザム 「んじゃ何回もチラ見すんなよ、気になるからよ」

 グフB 「・・・あの、すまんな・・・」

 バーザム 「?何が?」

 グフB 「私が捕まっていたときに助けてくれただろう・・・あの時は助かった」

 バーザム 「もしかしてよ・・・それを言うために今までもじもじしてたのか?」

 グフB 「も、もじもじとか言うな!」

 バーザム 「へいへい。・・・別に気にすんなって」

 グフB 「そういうわけにはいかん。・・・それで何か礼をしたいのだが」

 バーザム 「いやいやそんなん別に」

 グフB 「それでは私の気がすまんのだ!・・・何でもいい、出来るだけの事はやる」

 バーザム 「・・・わかったよ」

  しばし考える。・・・って今なんて言った?

 バーザム 「何でもいい、つったよな」

 グフB 「え、ああ、言ったが・・・」

 バーザム 「!おい、それでいいのか?」

 グフB 「・・・それでいい」

  え、ちょ、待て何でもいいのか?

  とても口じゃ言えねえやばい頼みが急激に頭に浮かぶ。

  何かこういう時にだけ良く働く俺の脳に少し自己嫌悪。

  あーやべえ、思考がだんだんピンクい方へ・・・!そうだ、これでいきゃあ・・・、

 バーザム 「そうだな・・・キス、でもしてくんねえかな?」

 グフB 「!!!!キ、キスだと!?」

 バーザム 「ああ。もちろん唇にだぞ」

  よし、これだったら「そんな事出来るか!」とか言って殴られてうやむやに出来る!

 グフB 「・・・極的に行くが・・・」

 バーザム 「ん?」

 グフB 「・・・わかった、して・・・やろうじゃないか」

 バーザム 「え?」

  えええええええええええええええええええええええええええええええ!?



  近くにある電柱の影。

 グフカス 「(妹よ、よく言った)」

 ザクUF 「(ちょっ、何でOKすんだよ!)」

 高機動ザク 「(そりゃあグフB先輩がバーザムの事を)」

 ザクUF 「(皆まで言うな!てかなんでお前ここにいんだよ)」

 高機動ザク 「(いいじゃん別に。兄ちゃんこそ忘れ物は?)」

 ザクUF 「(んなもんあるか!)」

 グフカス 「(静かにしろ、ばれるぞ)」


 バーザム 「なあ、ほんとにいいのか?」

 グフB 「何度も言わすな!」

  グフの声がうわづっている、やっぱ緊張しているんだな・・・。

  俺たちは二歩くらい間を取って向かい合って立っている。

  グフは俺より少しだけ背が低く、額が俺の目線くらいだ。なのでグフは少し上目遣いになるわけだが・・・。

  やべえ、かわいすぎる。

  噂には聞いていたが『乙女の恥じらい』がこんな威力を持っているとは・・・。

 グフB 「おい・・・あんまりじろじろ見るな・・・」

 バーザム 「おあ、あ、ああ」

  グフはそう言って視線を逸らした。それでも俺は視線を逸らさない、いや、逸らせない。

  だってよ・・・あのグフが綺麗な着物着て髪型もちゃんと整えてて、

  その上夕日でもわかるほど赤い顔しながら『あんまり見るな』だぜ?

  ・・・ザクの奴にあんな事言われちゃあどうしても、その・・・意識しちまうしよ。

 グフB 「見るなと言ってるだろうが・・・」

 バーザム 「いや無理・・・」

 グフB 「っ・・・だから!」

 バーザム 「目離せる訳ねえだろうが!かわいすぎるんだよ!おめえが!」

  ・・・あ。

 グフB 「!!!!!!!」

  グフの顔がますます赤くなった。信じられないような目つきで俺を見る。

  流石にばつが悪くて俺は顔を逸らせた。



 グフカス 「(!!!・・・やるな、バーザム)」

 ザクUF 「(ちょっ、何その殺し文句)」

 高機動ザク 「(ありゃかなり効くねー。さてと、そろそろスキウレの準備しないと・・・)」


 グフB 「い、今何て・・・」

 バーザム 「・・・」

 グフB 「バーザム・・・」

 バーザム 「・・・」

 グフB 「・・・やるぞ、目を閉じてろ」

 バーザム 「・・・ああ」

  目を閉じる。そのあとグフが一歩、歩み寄るのが分かった。

  そうして俺の肩に手をかけた。そして一言『行くぞ』と少し震えた声で言った。

  肩にかかった手も震えている。

  ・・・やべえ。

  俺、この後理性保てるかわからねえ。グフに何しちまうかわからねえ。

  でも、もうやめれねえ。

  俺は静かにその時を待った。



 ザクUF 「(おいおいおいおいおい・・・マジかよ・・・)」

 グフカス 「(いよいよだな・・・お前、名は?)」

 高機動ザク 「(高機動型ザクです、グフカスタム先輩)」

 グフカス 「(写真が撮れたら一つ譲ってくれ。バーザムのやつに責任を取らせなくてはな)」

 高機動ザク 「(了解しました!)」

 ザクUF 「(おい、何で意気投合してんだよ!ちきしょう・・・バーザムよぉ、

       俺を置いて大人の階段登っちまうのかよ・・・ちきしょう、ちきしょう!)」

 グフカス 「(ザク、声が大きいぞ!)」

 ザクUF 「やめろーーーーーーー!」

 グフカス 「(!)」

 高機動ザク 「(!)」


 バーザム 「!」

 グフB 「!」

  誰かの魂の叫びと何かを殴る音に気づいて俺たちは体を離した。

  音のした方から誰かが出てきた。何か抱えてるらしいが・・・あ。

 グフB 「姉上!」

 バーザム 「ザク!?」

  俺は抱えられている人物、グフは抱えている人物の名を呼んだ。

 グフカス 「こいつと誰かが覗いていたぞ。一人は取り逃がしてしまったがな」

  そう言って部長は気絶しているザクを路上に放り投げた。

  さっきの音はこいつが殴られるだったのか・・・合掌。

 グフB 「・・・」

  グフの顔が赤い。一部始終を見られてたからな。

  俺も恥ずかしいし気が重い・・・しばらくの間からかわれるだろうしな・・・。


  俺は一人で家路を急ぐ。

  ザクを一応持って帰ろうとしたが部長が

 グフカス 「仲間が持って帰るだろう、気にするな」

  と言ってたから放置しておいた。仲間って誰だったんだ?

  グフはずっと俺の顔を直視しなかった。別れ際にも、

 グフB 「じゃあな・・・」

  とちらっと顔を見ながら小さい声で言っただけだった。

  まあ、俺もそうだったから人のこと言えねえんだけどよ・・・。

  明日から部活だ。あまり行く気がしない。

  練習厳しいし、ザクにおもいっきしからかわれるだろうし、グフとは顔あわせづれえし・・・。

  でも行かなきゃ部長に殺されるしな・・・。

  ・・・何でグフはあの時OKしてくれたんだろうな・・・。

  理由は考えられる。もしそうだったら辻褄が合う。けども、

 バーザム 「違ってて俺だけ張り切ってたら恥ずかしいよな・・・」

  思わず独り言が出る。

  まあ、深く考えないでおこう。そう決めて俺は夕闇の中を歩いていった。



2006/01/31 23:13:10  >>662氏
2006/02/01 23:11:01  >>666氏
2006/02/02 20:30:19  >>674氏
2006/02/02 20:54:19  >>676氏
2006/02/03 20:57:41  >>679氏

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