向こう何千km続くかも分からぬ荒廃した大地。
草木も無く水も無いこの岩だらけの土地に聳える唯一の建造物。
それが全寮制私立学校、『AW学園』だった。
ベルフェゴール 「本当に田舎だな」
バスから降りたガンダム・ベルフェゴールはため息混じりにそう呟く。
文字通り周囲には何も無い。ただ乾燥した大地が地平線の彼方まで続いているのだ。
他には所々にサボテン等の乾燥に強い植物がポツンと生えているくらいで。
ベルフェゴール 「・・・まぁ、いい。ともかく此処が俺の母校になるのだ・・・」
荒野のじりじりとした日差しと地熱の間をベルフェゴールは校舎に歩き始めた。
??? 「あのっ!」
背後から声がする。
一人の少女が息を切らしていた。自分を走って追ってきたらしい。
??? 「さっきバスの中に居た方ですよね?貴方も新入生ですか?」
ベルフェゴール 「ああ。あんたもか」
X 「私はGX‐9900(ジーエックスダブルナインダブルオー)と言います。長いんで、エックスって呼んで下さい」
エックスと名乗る少女を見たベルフェゴールの顔が少し赤らんだ。
少し好みの様である。
ベルフェゴール 「俺はベルフェゴールと言う」
X 「宜しくお願いしますね、ゴールさんっ」
ベルフェゴール 「あ、ああ。宜しく」
ベルフェゴールは奇妙な略し方をする娘だと思いつつも返事をする。
かと言っているうちに二人は学校の門をくぐり抜けた。
パーンパーン!
その瞬間、クラッカーの爆発音と共に現れた人達が二人の前に立ちふさがった。
ヴァサーゴ 「入学おめでとう」
アシュタロン 「僕らは三年のフロスト兄弟。先輩として歓迎するよ・・・」
ヴァサーゴ、アシュタロンと記されたプレートを付けた人達が歓迎の祝辞を述べてくれた。
ベルフェゴール、エックスの両名は名乗ってから、
ベルフェゴール 「こちらこそよろしくお願いします」
と言う他無い。
ヴァサーゴ 「では私に付いてきたまえ。君たちの教室に案内してあげよう」
ヴァサーゴ先輩に案内されながらこの学校のクラス配分を聞く。
ヴァサーゴ 「この学校はこんな所だから生徒が少なくてね。一学年ごとの教室が一つずつしか無い」
ベルフェゴール 「つまり、一年は全員同じ教室だと?」
ヴァサーゴ 「そう言う事になる。ほら、ここだ」
【一年】とだけ書かれた簡素な札が見えた。
礼を述べて入ると、本当に少ない。
男子はエアマスターとレオパルド、女子はジェニスCと言う子だけだ。
空いてる席は幾らでもあるしベルフェゴールとエックスは窓際に隣同士で座った。
窓から見える風景は、
X 「それにしても広い所ですねぇ〜」
ベルフェゴール 「広いだけで何も無いけどな・・・」
陸の孤島『AW学園』の日々が始まる・・・?
おまけ
DX 「君が妹のクラスメートか」
ベルフェゴール 「はぁ」
DX 「月のある夜は気をつけた方が良い・・・」
ベルフェゴール 「どういう意味ですか」
2006/05/11 02:06:47 >>297氏
2006/05/12 00:58:27 >>298氏
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