MS擬人化で萌えよう まとめサイト(仮)


● 戦士の休息 ●


 ラフレシア 「それではこれから今期高校総体で好成績を上げた二人を表彰します。

       名前を呼ばれたら壇上にどうぞ」


  おぉ〜パチパチパチ


 ラフレシア 「柔道、100kg超級、優勝!ヅダ君!」


  パチ・・・・・・  パチ・・・・・・


 ラフレシア 「剣道、個人、優勝!グフ・カスタムさん!」


  うおおおおおおおお!!!!!パチパチパチパチ(万雷の拍手)


 ビグザム 「ぐわははははは!よくやった!えらい!これからも励め!」


  そしてその昼休み。

  ここはUC学園の裏山の南側斜面に存在する草原である。

  春から夏にかけて下草を刈られたその広場は、

  現在一面のシロツメクサの花園となっている。


 グフカス 「・・・ふう・・・たまらんな・・・」


  そのシロツメクサの上に腰を下ろしため息をつくグフカスに

  横からすっと四つ葉のクローバーが差し出された。


 ヅダ 「どうしました?」

 グフカス 「・・・ああ、ヅダ君か・・・ちょっと、な」

 ヅダ 「会う人会う人に“おめでとう”と言われてうんざりしたとか?」

 グフカス 「・・・(苦笑)」

 ヅダ 「似たもの同士ですね」


  横に腰を下ろしたヅダが、屈託の無い笑顔をグフカスに向ける。

  グフカスは微笑でそれに応えた。


 グフカス 「・・・ここには・・・よく来るの?」

 ヅダ 「たまに。一人になりたい時は」

 グフカス 「・・・今まで・・・誰にも会ったことなかったから・・・びっくりした」

 ヅダ 「俺もですよ。俺一人だけの知ってる穴場だと思ってた」

 グフカス 「・・・これからは・・・二人だけの場所だな」

 ヅダ 「そうですね」


  ヅダがごろんと仰向けに寝転がる。

  そして二人の間に流れるしばしの沈黙・・・。

  しかしそれは決して気まずいものではなく、

  お互いが横にいる相手の存在感を存分に味わえる心地よい時間であった。



 ヅダ 「空がきれいだなぁ・・・」

 グフカス 「・・・心なしか・・・空が青さを増してきたような・・・」

 ヅダ 「そういえば、朝晩だいぶ過ごしやすくなりましたね」

 グフカス 「・・・秋が近づいてきたのだろうか」

 ヅダ 「ええ、そうでしょうね」

 グフカス 「・・・膝を・・・貸そうか?」

 ヅダ 「え?」

 グフカス 「・・・よかったら・・・膝枕・・・」

 ヅダ 「え、いいんですか?じゃあちょっと失礼しようかな」


  ヅダが拘ることなくグフカスの膝に頭を乗せる。

  やはりヅダにとってはグフカスは“姉”なのだろうか。


 グフカス 「・・・大きくなって」


  グフカスが目を細めてヅダを見下ろす。

  幼き日の記憶を思い起こしているのだろうか。


 ヅダ 「む!!?こ、これは!!!」

 グフカス 「・・・?」

 ヅダ 「こ、この太腿のボリューム、弾力、これはただ事ではない」

 グフカス 「・・・む・・・剣の道は、踏み込みが命・・・」

 ヅダ 「ううむ、そう聞いてはいたが、これほどとは・・・お一人で相当稽古されましたね?」

 グフカス 「・・・それは、君も同じだろう・・・

       首から肩にかけての筋肉の太さ、柔らかさ、関節の柔軟さから容易に推測できる・・・」


  これからしばらく二人の武道談義は続くのだが、皆まで記す必要はあるまい。

  とにかく、こういう場面でゆったりした気分で休息できないあたりが、

  まだまだ武道家としては青い二人なのであった。

  その二人の若き武道家を、目の痛くなるような白さを見せて

  矢のように青空を横切っていく白鷺が一瞥していった。



2006/08/29 07:28:42  >>52氏
2006/08/29 07:31:02  >>53氏

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