真夜中。月の明かりのみに照らされて、ある館の一室に一人の巫女服の少女が立っていた。
??? 「貴女の恋人は、もうこの世にはいないの」
少女以外は誰もいない。しかし少女は誰かと話している。
そして少女の目の前には黒い霧のようなものの集合体が蠢いていた。
その中央に、綺麗な女性が寂しそうな表情で浮いている。所謂幽霊というやつだった。
??? 「もう待つ必要はないの。大人しく逝きなさい?」
幽霊 『グ・・・・・・ワタシ・・・マツ・・・ヤクソク』
??? 「もう待たなくてもいいの。逝けば恋人にだって会えるわ」
幽霊 『マツ・・・・・・ヤクソク・・・・・・』
??? 「ふぅ・・・・・・仕方ないわね」
『待つ』。女性はただそう言い続けていた。少女は軽くため息をはくと、持っている大きな鎌を構える。
??? 「なら、私が恋人の所に送ってあげるわ」
幽霊 『ワタシ・・・・・・ワタシハ・・・・・・』
そして少女は女性に鎌を大きく横に振る。黒い霧に包まれた女性は2つに分かれ、消えていく。
??? 「それじゃあね」
幽霊 『・・・・・・・・・・・・アリガ・・・・・・』
女性は何かを言いかけたようだが、言い終わる前に完全に消えていった。
その瞬間、部屋の扉が開き一人の男が入ってきた。
男 「いやー、お見事ですなぁ」
??? 「いえ」
男は大層喜んでいる様子だが、少女は無表情。大きな鎌を折りたたみ巫女服の中に閉まった。
男 「ふぅ、これでやっと悪霊に悩まされることもない。いや、本当に・・・・・・」
??? 「彼女は悪霊などではありません。ただ、既に亡くなっている恋人を待っていただけです」
男 「そんな事は興味ありません。どんな霊だろうと、私にとっては悪霊です」
??? 「・・・・・・それでは私はこれで」
男 「では、料金の方は口座に振り込ませていただきますので」
??? 「はい。では」
男は笑顔で言うが、少女は無表情ながら苛立ちを隠せないようで、さっさと館を出て行く。
そして夜道。少女は一人家に帰っていた。
??? 「まったく・・・・・・霊を何だと・・・・・・」
リーブラ 「あら?ダークエンジェル先生?」
ダークエンジェル 「リーブラ先生」
ブツブツ呟きながら歩いている少女に、コンビニの袋を持っているリーブラが話しかけた。
呼びかけられた少女の名は、ガンダムダークエンジェル。
近くの神社に住んでいる巫女&AC学園の女教師である。
リーブラ 「子供がこんな時間まで何をしているの?」
ダークエンジェル 「私・・・・・・子供じゃないです。もう成人迎えてます」
リーブラはしゃがんでダークエンジェルに言う。ダークエンジェルは少し不機嫌そうに反論する。
まぁ、ダークエンジェルは外見12、3歳と言った所なので、仕方ないと言えば仕方ないが。
ダークエンジェル 「ちょっとそこまで」
リーブラ 「ふーん。世の中物騒だから、貴女の様な人は変な人に狙われるわよ?」
ダークエンジェル 「大丈夫です。護身用の武器もありますから」
リーブラ 「ならいいけど。それじゃあ、私は行くわね。貴女も早く帰りなさい?」
ダークエンジェル 「わかりました」
そして少し会話をし、リーブラとダークエンジェルはその場で別れるのだった。
翌朝。
ダークエンジェル 「ふわぁ〜〜」
アクアシェンロン 「眠そうですね。眠れなかったんですか?」
ダークエンジェル 「ええまぁ。でもこれを飲めば大丈夫ですので」
つ【青汁+α】
ダークエンジェル 「はぁ〜、おいしい♪」
アクアシェンロン 「青汁に入れているのって一体・・・・・・」
ダークエンジェル 「・・・・・・世の中、知らない方がいい事もあるんですよ・・・・・・」
知らぬが仏。この時、職員室中の教師の脳裏によぎった言葉。
2006/10/01 01:24:16 >>335氏
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||