MS擬人化で萌えよう まとめサイト(仮)


● UC学園 対 AC学園(仮) ●【2校目分】


 ビグロ 「オイお前!!AC学園のエピオンだな!!」

 エピオン 「君たちは誰かな?」

 ザクレロ 「俺達のことを知らないのか?ヘッ、俺たちは泣く子も黙る

       UC学園の番張ってる者だ!!!」

 エピオン 「それで?」

 ビグロ&ザクレロ 「少しくらいレベルが高い学園だからってお高くとまりやがって、気に入らないんだよ。

           ヤキイレテヤルから覚悟しろ!うおぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!!!!」

  エピオンに向かっていく2人。

  ────────────10分後────────────

 ザクレロ 「ひぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 ビグロ 「ど、どうか、命だけはどうかお助けをぉぉぉぉ!!!!」

 エピオン 「フッ、UC学園の番持ちとは、この程度か・・・・・・」

 ビグロ&ザクレロ 「逃げろ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

 白トーラス 「生徒会長様、あの者達如何致しましょうか・・・?」

 エピオン 「追う必要はない、捨て置けい」

 白トーラス 「ハッ」

 ザクレロ 「くそー!あの野郎ただじゃおかねぇ」

 ビグロ 「ケンプファーの番長とイフリートの兄貴に知らせよう!!」

 ザクレロ 「・・・とは言っても兄貴、どうやってケンプの兄貴やイフリートの兄貴に言うんですか?」

 ビグロ 「確かに、俺達と兄貴の間には大きな溝がある!

      だが、俺らがやられたんだ!これはUC学園の危機、兄貴達も立ち上がるはず!」

 ザクレロ 「さ、さすが兄貴っス!」

 ビグロ 「だろ?そうだろ!」

  馬鹿はやっぱり馬鹿だった。

 ??? 「アンタたち、バカだねぇ」

 ビグロ&ザクレロ 「だ、誰だ!?」

  ヒューン、ドサ!

 ザクレロ 「ア、兄貴!鳥っスよ!」

 ビグロ 「バカ!ありゃ女だ!・・・ん?」

 ビグロ&ザクレロ 「お、女!?」

 ガーベラ 「ハイハイ、ガキはさっさとオウチに帰りな!」

 ザクレロ 「な、何を〜!このア・・・グフッ」バタッ

 ビグロ 「な、よくも俺の子分を!お、覚えてやがれ〜」

 ガーベラ 「・・・ったく。自分達からやっといてあのザマなんて、ウチの男も弱くなったもんだねェ・・・

       でも、あのエピオンとかいう男、なかなか楽しめそうじゃない・・・フフフ・・・」



 トールギスU 「会長なにやらUC学園の不良の襲撃を受けたようですが?」

 エピオン 「受けたが、別になんということはないさ。

       ああいうものはどこの世界にでもいるものだ。気にすることではない」

 トールギスU 「・・・・・・・・・」

 エピオン 「お前に言っておくことがあるが、

       私はトールギスVとゼロカスタムと用事があるので数日学園を休む。

       その間によからぬ事を考えぬことだな」


 トールギスU 「了解しました(フフフ・・・この機会を逃すわけにはいかんな・・・)」

  部屋を出て行くエピオン。


  数分後。

 リーオー 「トールギスU様話とは?」

 トールギスU 「実はだな・・・」

 リーオー 「なるほど、そういうことならお任せを」

 トールギスU 「ただし、目立たぬようにしてくれ。あくまでもエレガントにだ」

 リーオー 「はっ」



  数日後、UC学園校門前。

 バーザム 「女子高生はがんばるなぁ〜冬でも生足全開!幸せだなぁ〜」

 リーオー 「おい!お前UC学園の生徒だな?」

 バーザム 「そうだけど・・・なんか用?」

 リーオー 「直接恨みはないが・・・トールギスU様からの命令なんでな・・・」

 バーザム 「はぁ?ぐはっ(どさっ)」

 リーオー 「目障りだからな・・・お前等は・・・アハハハハハ!」

 ザク偵 「(電柱の影から)じ・・・事件の匂いだわ!」



  新聞部にて。

 ザク偵 「スクープよ!大変なのよ!!」

 EWACネロ 「どうしたんですか?またどんなくだらない事件が・・・?」

 ザク偵 「くだらな・・・まぁいいわ、聞き流しましょう」

 EWACネロ 「で、なんなんですか?」

 ザク偵 「今丁度校門のトコであのほらなんだっけ!あれあれ!」

 EWACネロ 「まぁまぁ落ち着いて・・・(・∀・)つ目 オチャノメ!」

 ザク偵 「あ、ありがと!ぶへらっ・・・熱いわよ!まったく・・・」

 EWACネロ 「あら、ごめんなさいw」

 ザク偵 「なんか気持ちのこもってない感じね・・・

       ったくバーザム君がAC学園のヤツに殴られたってのに・・・」

 EWACネロ 「!!!!!一大事じゃないですか!!!何お茶なんかすすってるんですか!!」

 ザク偵 「そ・・・そうよ!のん気に茶しばいてるバヤイじゃないわよ!」

 EWACネロ 「報告しましょう!・・・って誰に?」

 ザク偵 「うーん・・・wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv」

 EWACネロ 「どうしました?」

 ザク偵 「毒をもって毒を制す・・・あーいった手合い相手なら・・・

       風紀委員会特別機動部隊通称『キルケーユニット』」

 EWACネロ 「あの対マフティーの部隊ですか?・・・でも今回は変人が相手じゃないですよ・・・」

 ザク偵 「あ、そっかじゃあ無理ね」

 EWACネロ 「ケンプさんかイフリート改さんがいいんじゃないですか?」

 ザク偵 「そうね・・・荒っぽいことにならなきゃいいけど…」

 EWACネロ 「ならなきゃいいけど・・・って顔してませんよ?一応私は会長に知らせてきますね」

 ザク偵 「ちょっと待った!会長って赤ゲルよね?」

 EWACネロ 「そうですけど・・・?」

 ザク偵 「あの人に喋ったら大変なことになるわよ・・・・・・・・・いいわねそれ!」

 EWACネロ 「へ?」

 ザク偵 「そうよ!いっそ会長に話してさらに凄いことにしてもらいましょう!いい考えね!」

 EWACネロ 「あの・・・もっすっごい悪い顔してますよ」

 ザク偵 「ふふふふ・・・あはははは・・・あーっははははは」



 ザク偵 「いい事思いついた。美味しいとこ狙って犯人を見たって名乗っておけば、

       新聞部が役に立つって思い知らすことが出来る!!」

 EWACネロ 「そんなうまくいくはずがないと思うんですけど・・・」

 ザク偵 「大丈夫、ちゃんと機会を見計らっていくから」

 ザクフリ 「あなたの大丈夫で大丈夫になった覚えがないわ。

       今回の場合あんまり学校中を混乱させないでね。何かあったときに起こられるの私だから」

 ザク偵 「えー!!」

 ザクフリ 「えーじゃないの。いい?報告するならちゃんと報告しなさいね」

 ザク偵 「ちぇ・・・」



  なにやら学校がざわついている。

 グフカス (なにやらざわついているが、なにかあったのか?)

  いくらクールなこの人でも気になるようだ。それとなくズゴックに聞いてみる。

 グフカス 「ズゴック、さきほどから騒がしいが、なにか起きたのか?」

 ズゴック 「あたしもよく知らないけど、うちの学校の人が誰かに殴られて倒れてたらしいけど・・・」

 グフカス 「それは物騒だな。騒ぎになるのも当然か・・・」

  とその時、

  ガラ!!

 グフB 「ハァハァハァ・・・・・・」

  息を切らしながら教室に入ってくるグフB。

 グフカス 「グフ、どうしたそんなに息を切らして?」

 グフB 「あ゛、姉上!バーザムが、バーザムが・・・」

 グフカス 「落ち着け、バーザムがどうしたのだ?」

 グフB 「何者かに殴られた!」

 グフカス 「何!?それは本当か?それでバーザムは今どこにいる?」

 グフB 「保健室で眠ってる」

 グフカス 「よし私もいこう・・・しかしやられたのがうちの部員とは・・・」



 グフカス 「失礼します・・・」

 ラビアン 「あ、グフカスタムさん。あなたも様子を見に?」

 グフカス 「はい、それでバーザムは?」

 ラビアン 「まだ気を失ってるみたいで目を覚ましてないわ。

      学校の正門の前で倒れてたところをうちの生徒が運んできたんだけど・・・」

 グフB 「バーザムが誰にやられたか見た人はいないんですか?」

  首を横に振るラビアンローズ。

 ラビアン 「みんな登校中で周りを見てなかったのかも知れないわね」

 グフカス 「そうですか・・・」


 バーザム 「うう・・・」

  苦しそうな様子で目を覚ますバーザム。

 ラビアン 「バーザム君、大丈夫?ここは保健室よ」

 バーザム 「保健室?俺がなんで保健室に?」

 ラビアン 「あなたはね何者かに殴られて倒れてたんで保健室に運ばれてきたのよ」

 バーザム 「殴られた・・・?そうだい、いて・・・!」

  肋骨付近に痛みが走る。

  どうやら殴られた影響で肋骨付近を傷めているようだ。


 ラビアン 「あなたもしかしたら骨に影響が出てるかもしれないわね。

       私が付き添いでいくから病院で見てもらったほうがいいわね」

 グフカス 「バーザムよ、お前を殴った奴のことは覚えているのか?」

 バーザム 「いや、一瞬のことで顔とかはあんまり覚えてないです。

        UC学園の奴かって聞かれてそうだって答えたらいきなり。確かに言える事は女です」

 グフカス 「そうか・・・グフこの事は部員に知らせておけ。

       後、昼休みに剣道場に集まるように言っておいてくれぬか?」

 グフB 「わかりました」

  保健室の外では・・・。

 ザク偵 「聞いたネロ?剣道部が昼休みに集まるって」

 EWACネロ 「聞いたけど、どうするの?ま、まさか・・・」

 ザク偵 「そのまさか、犯人を見たって名乗り出るのよ」

 EWACネロ 「部長が面倒なことは起こすなって」

 ザク偵 「それを素直に聞く私じゃないわ。今度こそ新聞部に活躍の場を」

 EWACネロ 「もう無駄だろうな」



  一方校長室では。

 ビグザム 「ゲルググ君、君も話には聞いているだろうが、我が校の生徒が何者かに殴られた」

 赤ゲル 「はい、それは私も存じていますが、私に用とは?」

 ビグザム 「うむ、その殴られた生徒が剣道部の部員でな。

        グフカスタム君が部長であるから問題はないと思うが、

        もしも犯人探しをなどと言う話になって、問題がさらに大きくなるのは出来るだけ避けたいのだ」

 赤ゲル 「わかりました、伝えておきます」



  昼休み・校舎裏。


 ビグロ 「ってわけなんだ!」

 ザクレロ 「ってわけなんですよ!アニキ!!」

 ??? 「お前等にアニキ呼ばわりされる筋合いはねぇが・・・なるほどな・・・」


  同時刻・剣道場。


 グフB 「犯人は一体何が目的でバーザムを・・・?」

 グフカス 「・・・・・・・・・」

 ドム 「見つけ出してとっちめてやる!」

 グフカス 「・・・・・・・・・駄目だ」

 グフB 「!?姉上!何故です!」

 ドム 「そうだよ!?なんで?」

 グフカス 「つい先ほど生徒会長がきてな・・・犯人探しなどというバカな真似はするな・・・と」

 グフB 「くそっ・・・生徒会の腰抜け連中が!」

  ダンッと壁にコブシを叩きつけるグフB。

 グフカス 「そう言うな・・・ゲルググのあの表情・・・生徒を思っての事であろう・・・」

  そう言うグフカスの表情は硬い。

 グフB 「ぬぅ・・・なんとかならないものか・・・」

 ドム&ドムトロ 「・・・・・・」



  同時刻・剣道場前。


 ザク偵 「ここでバーザム襲撃犯を話せば・・・!新聞部は注目されるわよ〜!」

 EWACネロ 「やっぱマズイっすよ・・・やめましょうよ〜」

 ザク偵 「なに言ってるのよ!真実を伝えるのが報道の役目よ!!」

 ??? 「じゃあ真実ってのを教えてもらおうかな?」

 ザク偵&EWACネロ 「!!??」

 EWACネロ 「け・・・ケンプファーさん!?」

  おう。と手を上げて挨拶をするケンプファー。

 ケンプ 「んで、真実ってのを教えてくれないか?」

 ザク偵 「な・・・なぜ??」

 ケンプ 「彼女等じゃあ危険だからな・・・こいつは恐らくこっち側の不始末だ」

 EWACネロ 「こっち側?」

 ケンプ 「おう。ここじゃちょっとまずいな・・・屋上にでも行こうか?」

 ザク偵 「(ちょっと・・・大丈夫?この人あのケンプファーでしょ?)

 EWACネロ 「(大丈夫ですよwちょっとした知り合いですし・・・)

  実はケンプファーとEWACネロは同じネコ愛好家として繋がってるのは別の話・・・w


  昼休み・屋上。

 ザク偵 「突然よ・・・突然変な女がバーザムに話しかけたと思ったら、おもいっきり殴ったの」

 ケンプ 「眼鏡の女一人か?」

 ザク偵 「そ・・・そうよ?あれは多分・・・AC学園の制服だと思う」

 ケンプ 「ACか・・・やはりな・・・」

 ガーベラ 「なんだいなんだい?昼寝してたら面白そうな話をしてるじゃないか・・・?」

  給水塔の上から女子生徒が飛び降りてきた・・・ガーベラだ。

 ケンプ 「貴様には関係の無い話だ・・・黙っていろ女狐」

 ガーベラ 「酷い言われ様だねぇ・・・」

  一瞬にして緊迫した空気がながれる・・・。

 ザク偵 「と・・・とにかくACの生徒がやったの!これは間違いないわ!」

 ケンプ 「あぁ・・・すまなかったな・・・この事は剣道部には教えるな・・・敵を討つなどといいかねないからな」

  ケンプの鋭い眼光がザク偵を見た。もし剣道部にもらしたらただじゃおかないぞと目で言っていた。

 ザク偵 「わ・・・わかったわ(あたしだって命は惜しいもの)」

 EWACネロ 「じゃあ僕等はここで失礼しますね」

  おう。と手を上げるケンプファー。しかし目はガーベラを見ている・・・。

  新聞部の二人はそそくさと屋上を後にした。

 ガーベラ 「AC学園ね・・・フフフ面白い相手じゃないか・・・」

 ケンプ 「貴様には関係の無い話だといったはずだが?」

 ガーベラ 「フフフ・・・アタシは勝手にやるだけさね・・・」

 ケンプ 「好きにしろ・・・」



  放課後・駅前。


 リーオー 「あんたUC学園の生徒だね?」

 ズゴックE 「え?そうだけど何か・・・?」

 リーオー 「直接恨みはないが・・・トールギスU様からの命令なんでな・・・」

 ズゴックE 「まさかあなたがバーザム君をやった人・・・」

  ―――バシィッ

 イフ改 「やっぱしな・・・ケンプの言うように張っておいて正解だったみたいだな・・・」

  突如現れたイフリート改がリーオーの拳を右手で掴む。

 イフ改 「おい小僧!さっさと逃げろ!」

 ズゴックE 「は・・・はいぃ〜」

 リーオー 「・・・・・・」

 イフ改 「追わないでいいのか?ったく・・・無差別たぁ趣味の悪いことをするな・・・」

 リーオー 「なに・・・UC狩りをしてるのは私だけじゃない・・・それに・・・お前をやってから追えばいいしな」

 イフ改 「ふん!俺とまともに張り合えるとでも?舐めるなよ・・・小娘!」


  放課後・校門前。


  校門前にAC学園の制服を着た男が立っていた。

  ちょうど出てきたケンプファーと鉢合わせになる。

 ケンプ 「おい・・・」

 ??? 「・・・」

 ケンプ 「どうやらうちの生徒がお前等に世話になったみたいだな・・・」

 ??? 「・・・」

 ケンプ 「ちっ・・・だんまりかい・・・ここじゃ何かと目立つ・・・裏に来いよ」

 ??? 「・・・いいだろう」

  男は黙ってケンプの後ろを付いていった。



  UC学園裏・公園。


 ケンプ 「ここなら目立たないだろう・・・お前等の目的はなんだ?」

 ??? 「・・・目的?貴様等がエピオンに手をだしたのが始まりだろう・・・」

 ケンプ 「それは一部のやんちゃくれがやったこと・・・一般生徒には何の関係もない事だ・・・」

 ??? 「だからどうした?一般生徒だろうがなんだろうが関係はない・・・」

 ケンプ 「・・・腐ってるな・・・」

 ??? 「ならば・・・貴様の正義を見せてみろ!我が名はアルトロン!いざ参る!!」

  アルトロンと名乗った男は懐から4本の棒状の物を取り出し瞬時に組み上げた。

 ケンプ 「UC学園総番・・・ケンプファー!いくぞこらぁ!」


  駅前・公園。


  どさぁっ・・・

 リーオー 「ぐっ・・・(この男・・・強い)」

 イフ改 「ふんっ・・・愛刀を使うまでもなかったな・・・」

  イフ改は木刀を腰に差したままリーオーをしりぞけていた。

 リーオー 「トドメをさせ・・・!」

 イフ改 「さす必要もない・・・

      知ってるかい?喧嘩の世界じゃ敗者は勝者のする事に文句を言っちゃいけないんだぜ」

 リーオー 「甘いな・・・今頃UC学園の方にはあの男が行ってる・・・」

 イフ改 「は?どの男だよ・・・?」

 リーオー 「貴様も聞いた事はあるだろう・・・双頭の龍の名くらいは・・・」

 イフ改 「双頭の龍!?あの棒術のか・・・ちぃっ!ケンプとじゃ相性わるすぎだ!」

 リーオー 「はははははは!あの男はUC学園内部襲撃が目的だ!

      急いだほうがいいんじゃないかい?ははははは!」

 イフ改 「ちっ・・・(嫌な予感がするぜ)」

  イフ改は一目散に学園にむかって走り出した。



  UC学園裏・公園。


 アルトロン 「貴様の正義はそんなものか!」

 ケンプ 「ちぃ・・・(棒術ってのはやりにくいな・・・)」

  ケンプは避けるのに精一杯で攻撃に転じることができないでいる。

  理由は「棒」にあった。

 ケンプ (あのリーチをかいくぐっていくにはどうすれば・・・)

  アルトロンは棒を自在に操ってケンプを攻めあげた。

 ケンプ (しまった・・・バランスを・・・)

  一瞬・・・ほんの一瞬バランスを崩した隙に龍が牙を剥いた・・・。

  ――――がっ――――

 ケンプ 「ぐはっ・・・」

  アルトロンの放った突きがケンプの喉に直撃した。

  呻きながら地面に倒れるケンプにトドメを刺そうとアルトロンが歩み寄ってくる。

 ケンプ (ちぃっ・・・やら・・・れ)

  ――――ごっ――――

  鈍い音が公園に響いた。

  ケンプの肋骨が折れる音だ。

 イフ改 「ケンプファー!!!!」

 アルトロン 「・・・?」

 イフ改 「貴様が・・・貴様がやったのかぁぁぁぁぁ!!!!」

 アルトロン 「・・・(なんだこの男・・・様子がおかしいぞ)」


  ――――EXAMシステム・スタンバイ――――


 イフ改 「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

  イフ改の目が真っ赤に充血していた。

 アルトロン 「んなっ!」

  常人には理解できない速度で一瞬にして間合いを詰められたアルトロン。

 イフ改 「うおりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 アルトロン (ガード!ま・・・間に合わない!)

  イフ改の木刀が肩・ワキ腹・アゴの順番に炸裂した。

 アルトロン 「ごふっ・・・」

 イフ改 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・とどめぇぇぇぇ!!」

  頭に振り下ろそうとしたその時、

 ケンプ 「やめ・・・ておけ・・・殺す気か・・・弟が・・・悲しむ・・・ぞ」

 イフ改 「ケンプ!!大丈夫か!?」

 ケンプ 「大・・・丈夫だ・・・ぐっ・・・」

  そのままケンプは意識を失った。

  近くをたまたま通りかかったラグビー部の連中の手を借りて

  2人を保健室に運んだと同時にイフ改も意識を失ってしまった。



  別の場所では、

  ――――バシッ!

  グフカスを背後から襲おうとしたチンピラの凶器がはじかれる。

 チンピラ 「くっ・・・」

 グフカス 「私を背後から襲おうなどとは甘いな・・・貴様は部員を襲ったものの仲間か?」

 チンピラ 「へっ、しらねぇなぁ」

 グフカス 「知らっばっくれるか。ならばすぐに私の前から消えろ・・・今の私は虫の居所が悪い」

  グフカスの目は殺気立っている。

 チンピラ 「ひっ・・・ひぇぇぇー」

  チンピラは怖気づいた様子で一目散に去っていった。


 グフカス (これはもうただ事ではないな。会長に話をせねば)



  アルトロンがやられた数時間後。

 ??? 「そうか、アルトロンがやられたか。やはり上手くはいかないものだな」

  トールギスUと電話で話す男の口調からは悔しさはなく余裕を感じる。

 トールギスU 「それで、どういたしますか?」

 ??? 「奴一人やられたぐらい大したことではない。代わりはまだいくらでもいる。

     だがアルトロンがUCの者と病院に運ばれたのであれば、

     向こうから動いてくる可能性もある。下手に動くな」


 トールギスU 「は、了解しました」 ピッ



  次の日、学校中は実力者の一人がやられたことで前より騒ぎになっている。

  次は自分が襲われるんじゃないかと不安になっているものもいる。

  校長室では、

 ラフレシア 「我が学園の生徒が立て続けに襲われるとは、なんとも遺憾ですね。

       なんでも襲っている人物はAC学園の生徒だとか」

 ビグザム 「うむ、被害者が増える前に早急に対策を立てねばならんな。

        あちらの校長と連絡をとらなければならぬと」

 ラフレシア 「そうですね、では連絡を」


  ―――――数分後―――――

 ラフレシア 「校長。連絡はしてみたのですが、向こうの校長はどうやら体調がすぐれず不在だそうです」

 ビグザム 「校長がいないのであれば教頭は?」

 ラフレシア 「それが、教頭を採っていないとか」

 ビグザム 「なんとも不思議な学校だな。仕方ないこちらから出向くか」



  ラフレシアがAC学園に電話をした数分後。

 トールギスU 「先ほどUCの教員から電話があった。何の用件かは察しがつくがな」

 リーオー 「それでいかがなさいますか?」

 トールギスU 「あの方の言うとおり下手に動くわけにもいかない。それに君は標的を取り逃がしてる。

         向こうが来た場合の時のために身を隠しておいたほうがいい」

 リーオー 「はっ」

 トールギスU 「さぁ、どう出てくるかな?」



  3‐A教室。

 グフカス 「会長、部員を集めて話があるので昼休みに道場に来てもらいたいのだが・・・」

 赤ゲル 「いいだろう。まぁ、どういう話かは検討がつくが」

 グフカス 「頼むぞ」

  ―――――昼休み・剣道場―――――

 グフカス 「みんな集まっているな」

 ザクUF 「部長、みんなをまた集めて話ってなんですか?それも会長まで一緒だなんて」

 グフカス 「昨日、またうちの学校の人間が襲撃されたのは知っているな?」

 グフA 「そりゃぁもう学校中で話題になってますから」

 グフカス 「実は私も襲撃された」

  『な!?』

  部員は全員驚いて絶句している。


 グフB 「姉上、昨日家ではそんなことは話さなかったじゃないですか」

 グフカス 「それはすまなかったが、会長みんなを集めて話したほうが言いと思ったんでな」

 赤ゲル 「それで、君を襲撃した人物はどんな奴だったんだ?」

 グフカス 「ただのチンピラだった。雇われただけの奴だろうが」

 赤ゲル 「そうか・・・」

 ドム 「そうかじゃないだろ!学校中じゃAC学園が襲撃してるって話になってる」

  ドムが赤ゲルに言い寄る。

 赤ゲル 「そんな話は私だって聞いているさ。だが決定的な証拠がないと動こうにも動けん。

       それに昨日ケンプァーたちと運ばれてきた男は意識を取り戻していなくて話を聞けん」


 ドム 「だからってそんなこと言ってたらまた誰かが襲われるかも知れないんだぞ!」

 リックドム 「姉ちゃん落ち着きなって」

  リックドムが必死になってドム静止する。

 グフカス 「何とかする方法はないものか・・・」


 ??? 「フフフ、お困りのようですね」

  道場の入り口のほうから声が、

 グフB 「だれだ!?」



 ザク偵 「お邪魔しますよ」

 グフA 「新聞部?いったい何の用?」

 ザク偵 「いや、皆さんにいい情報を教えようと思いましてね。それでここに来ました」

 ドムトロ 「いい情報ってなんだ?」

 ザク偵 「一年にAC学園の人に襲われそうになって、ケンプァーに助けてもらった子がいるのよ」

 ドムトロ 「それは本当なのか?早く教えろ。もったいぶってないで早く!」

  ドムトロがザク偵の襟をつかんでガックン、ガックン揺らす。

 ザク偵 「す、すぐ教えるから慌てないで。あわわわ」

 ザクUF 「おいおい、離せって」

 ザク偵 「そ、それじゃあネロ、入って来ていいわよ」


  入り口の陰から出てくる2人。

 EWACネロ 「この子です」

 ドム 「ズゴックE?」

 赤ゲル 「ズゴックE君、悪いが話を聞かせてもらえないか?」

 ズゴックE 「はい。昨日の帰り駅前を歩いていたら女の人にUC学園の生徒かって聞かれて、

        そうだって答えたら恨みはないけど命令だって言って殴られそうになったところを・・・」

 赤ゲル 「ケンプァーに助けてもらったと・・・」

 ズゴックE 「はい」


 赤ゲル 「話を聞かせてもらってありがとう。しかし手口がバーザム君がやられた時と同じか。

      誰からの命令かは覚えているかい?」

 ズゴックE 「確かトールギスUとかって」

 ザク偵 「トールギスUって確かAC学園の副生徒会長じゃない」

 赤ゲル 「ほう、君も知っていたか。しかし、トールギスUとは厄介な話だな」

 リックドム 「厄介って何がですか」

 赤ゲル 「あの学校は頭脳明晰な生徒が多いと聞く。

       ましてその学校の副生徒会長が相手では、私たちが事情を聞きに行っても一筋縄ではいくまい」

 ザクUF 「でも副会長がいるなら会長だっているでしょ?会長は何してるんだ?」


 ザク偵 「ええと新聞部の調査によると、会長さんは事情で学校休んでいるとか」

 ザクUF 「へー(こいつらどんだけ行動範囲が広いんだ?)」

 グフB 「会長、証人もいることだしAC学園に行ったほうがいいのでは?

      例え相手の頭がよかろうと行ってみる価値はあると思うのだが」

 グフカス 「グフの言ったとおり、一度学校に話をしに行けば何かわかるかも知れんぞ会長」


  ゲルググ赤が口を開く。

 赤ゲル 「危険な賭けかも知れんがなにか解るかもな。よし、放課後に出向くとしよう。

       生徒会のものには私がよく言っておく。校長たちには秘密にしておく。責任は私がとる」

 グフカス 「私もついて行こう。部員がやられているんでな」

 赤ゲル 「穏便にお願いするよ。向こうの生徒と喧嘩という事はないようにな」

 グフカス 「ふっ、そんな無粋なまねはせん」

 ザクUF 「あの、俺も行っていいですか?

        そこに犯人がいるかどうかはわからないですけど、バーザムがやられたんで悔しいんです。

        お供しては頼りないかもしれないですけど・・・」

 グフカス 「そんなことはない、しっかり頼むぞ。了承できるな会長?」

 赤ゲル 「まぁいいだろう」

 ザク偵 「私たちも行きます!」

 赤ゲル 「君たちも?」

 ザク偵 「もし何かあったときに証拠をとっとく為にも必要でしょ?」

 赤ゲル 「それもそうだな、君たちも頼む。決まったな。では放課後、正門に集合だ」



  ――――放課後、新聞部部室。


 ザクフリ 「あんたたち、AC学園に行くみたいだけどくれぐれも問題事は避けるのよ。

       何があるかわからないんだから」

 ザク偵 「わかってますよ、いくらあたしでもそこまで馬鹿な真似はしませんよ」

 EWACネロ 「ボソ・・・どうだか」

 ザク偵 「なに、なんかいった!?」

 EWACネロ 「いやいや、なんでもないですよ」

 ザク偵 「よし、これで準備は出来たと。ネロ行くわよ」

 EWACネロ 「了解」

 ザク偵 「じゃあ部長、行って来ますんで」

 ザクフリ 「本当に気をつけて行ってきなさいよ。人数が多いから問題ないとは思うけど」

 ザク偵 「はーい」

  ――――ガチャン


  ――――剣道部部室。

 グフA 「部長、気をつけてくださいよ。途中で何かあるかもしれないんですし・・・」

 グフカス 「心配するな。一応護身用に竹刀ぐらいは持参していく。ザク、お前も持っていけ」

 ザクUF 「あ、はい・・・」

 ドム 「気が抜けた返事だな〜。そんなんじゃ部長のお供なんて務まんないぞ。

     もしかして今更ビビッてんの?なんならあたいが代わりに行ってやろうか〜?」

  茶化すようにドムが言う。

 グフB 「茶化すな、ドム」

 ザクUF 「お前の言うとおりビビッてるかもな。

        けど、自分でお供をするってかっこつけた以上は、そんなことは言ってる場合じゃないしな」

 ドムトロ 「あんたがそんなマジになるなんてことは珍しいことだからな〜」

 グフB 「うむ、それは確かに言えてるな」

 ザクUF 「ひでぇな、おい」


  部室中に笑いが響く。

 グフカス 「時間だな行くか・・・」

 ザクUF 「はい」

 グフB 「姉上気をつけて・・・ザク、姉上のお供しっかり頼むぞ」

 ザクUF 「ああ」

 グフカス 「では、行って参る」



  ――――正門。

 グフカス 「待たせたな」

 赤ゲル 「来たな、しかしその竹刀は一体なんだ?」

 グフカス 「道中もしもの事があっては困るのでな、護身用だ」

 赤ゲル 「なるほど」

 ザクUF 「新聞部の奴らは?」

 赤ゲル 「もうそろそろ来るはずだろう。ん?そういってる間に来たか」

  走ってくる二人。

 ザク偵 「すいません、色々準備であって。待たせちゃってすいません」

 赤ゲル 「いや、みんな今来たところだ」

 EWACネロ 「これで全員揃いましたね」

 赤ゲル 「ああ。エルメス君、私達は言ったとおりAC学園に行ってくるが、

       校長たちに何か聞かれたら上手く言っておいてくれ」

  心配な顔をしているエルメス。

 エルメス 「それはどうにかなるんでいいですけど、本当に大丈夫なんですか?

       向こうの学校に行って何があるか分からないのに・・・」

 赤ゲル 「向こうも馬鹿ではあるまい。立て続けに襲うようなことはないと思ってる」

 エルメス 「その根拠のない自身は相変わらずですね」

 赤ゲル 「フッ、きつい事を言ってくれる・・・」

  グフカスタムが二人会話を遮った。


 グフカス 「会長、話はその辺にしてもらえないか?」

 赤ゲル 「おっとすまなかった、それでは行くとするか。さぁ、鬼が出るか蛇が出るか・・・」

 グフカス 「出来れば両方出ないでもらいたいな」



 ザクUF 「AC学園は頭のいい奴が言ってましたけど、そんな凄い学校なんですか?」

 赤ゲル 「先ほど調べたがな、あの学校は未来のエキスパートを育てるべく

       頭脳、体力等の面において人並み以上の能力を持っているものを集中的に集めているようだ。

       あの学校には並大抵のことでは入れんな」

 ザクUF 「凄い学校ですけどそれって、頭が悪くて使えないような奴は必要ないって事ですよね?」

 赤ゲル 「そうとれるな」


 グフカス 「それだけで人を決めるとは差別的だな。それでよく学校がもっているものだ」

 ザク偵 「そうよね。うちの学校みたいに大らかでなんでも受け入れるとこじゃないとね。

       そんなところにいたら、息苦しくなりそうだわ」

 EWACネロ 「そうですね。でもうちの場合はおおらかすぎるかも」


 赤ゲル 「校則が厳しくないのも校長のおかげだな」

  ―――数分後―――

 ザク偵 「着きましたよ」

 グフカス 「ここか・・・」

 EWACネロ 「出来たばっかりのところでやっぱり綺麗ですね」

 ザクUF 「まぁそれはな。で会長、まずどこ行きますか?」

 赤ゲル 「トールギスUの居場所を探したほうがいいな。すまないがそこの君」

  ゲルググ赤が生徒を呼び止める。


 AC生徒 「なんでしょうか?」

 赤ゲル 「ここの生徒副会長の居場所を探してるんだが、今どこにいるか知ってるかい?」

 AC生徒 「生徒副会長なら多分剣道場で練習中だと思いますけど。ちなみに剣道場はあちらです」

 赤ゲル 「そうか、ありがとう。じゃあみんな行くぞ」

 グフカス 「ああ・・・」

  急ぐようにして向かう5人。


 AC生徒 「なにかしらあの人たち・・・?」



 グフカス 「ここだな剣道場は」

 EWACネロ 「なんだか緊張しますね」

 赤ゲル 「とにかく入るぞ」

  ―――――ガラ

 赤ゲル 「失礼する」

 メルクリウス 「なんですのあなた方は?」

 赤ゲル 「練習中のところ申し訳ないが、

       トールギスUという人がここにいると聞いて来たんだがいるかな?」


 トールギスU 「私がトールギスUですが、何かご用で?」

 赤ゲル 「(ほう、この男がそうか・・・)私はUC学園の生徒会長のゲルググという者だが、

      君に話があってきたんだが」

 トールギスU 「(生徒会長自ら来るとはな)それで話とは?」


  道場の隅

 ウイング 「なんか人がいっぱいぞろぞろ来たけど一体なんだろうね?」

 トールギス 「さぁ・・・兄さんのやる事だから僕には分からないな」

 ウイング 「ふーん」


 赤ゲル 「うちの生徒が何日か前から何者かに襲撃を受けていて、

       こちらにいる剣道部員も含めて数人が病院に運ばれているんだ」

 トールギスU 「それは気の毒に。ですが、それがAC学園に来ることと何の関係があるというのですか?」

 赤ゲル 「それがな、その襲撃をしている人物がこの学園の制服を着た女と男なのだが」

 トールギスU 「フ、フハハハハ!!」

 赤ゲル 「なにを笑っている!?」

 トールギスU 「生徒会長が生徒を引き連れてAC学園に来て何の用かと思えば、実にくだらない」

 赤ゲル (クッ、やはりそうきたか!

 トールギスU 「いいですか?この学園には優秀な人間しかおらんのですよ。

         つまりは他校を襲撃するような人はこの学園には存在しないのですよ。

         それとも襲っているところを抑えた写真でもあるんですか?」


 赤ゲル 「君、写真は?」

 ザク偵 「その・・・言い忘れてて申し訳ないんですけど最初の時は見てました。

       けどその時はカメラ持ってなくて」

 ザクUF 「そんな!?」

  不穏な空気がゲルググたちに流れる。


 トールギスU 「ないようですね。

         全く何をしに来たかと思えば証拠もないのに他校の生徒を犯人扱いですか。

         UC学園はよほど暇な学校と見えますね。実に幼稚だ」

 赤ゲル (ここは引き下がるしか・・・)

  とその時、


 ザクUF 「さっきから黙って聞いてれば言いたいほうだい言いやがって!

        あんたはどうせ白を切ってるだけだろ?

        襲撃を逃れて助かった奴は襲ってきた女があんたの命令だって言ってた!」

 赤ゲル 「き、君やめないか」

  ゲルググが止めようとするがザクの怒りは収まらない。

 ザクUF 「このまま黙ってられないっすよ会長。その襲った女はどうせあんたが隠してんだろ!」

 トールギスU 「その襲撃を逃れたという生徒そこにはいないのだろう?

         いたとしても人の記憶力がそんなにハッキリしてるとは限らないだろう?

         それともその女を学園中、虱潰しに捜す気かい?」


 ザクUF 「口だけだけだったらなんとでも言える!」

 ヴァイエイト 「トールギスU様がそんな命令出すわけないだろ。言いがかりは止めなよ坊主頭」



 トールギスU 「どうやら君はどうしても命令を下してるのは私だと言い張りたいみたいだな。

         そんなに私が気に入らないなら、勝負してみるかい?」

 ザクUF 「勝負?」

 トールギスU 「そう勝負だ。君も剣道部だろ。君が私を破れば君らの気が済むのではないか?

         それに私が負ければ一応協力ぐらいはしてあげよう」

 ザクUF 「いいですよね会長?」

 赤ゲル 「う、うむ、それぐらいならば」

 トールギスU 「話は決まったな。ゼロ、彼用の防具を用意してやってくれ」

 Wゼロ 「了解・・・」

 グフカス 「私も行こう」

  防具のある場所に向かう3人。

 Wゼロ 「俺はお前の話に深く関わるつもりはないが、あいつに勝てると思っているのか?」

 グフカス 「どういう意味だ?」

 Wゼロ 「言ったままの通りだ・・・」

 ザクUF 「そんなのやってみなけりゃわかんないだろ」

 Wゼロ 「そうか・・・」

 グフカス 「よし、これで準備は終わったな。ザク、UC剣道部の強さを見せて来い・・・!」

 ザクUF 「わかりました」

 トールギスU 「準備出は来たようだな、でははじめるとするか」

 グフカス 「新聞部、ビデオカメラを持っていたら撮っておいてくれ。もしもの事があるかもしれん・・・」

 ザク偵 「わかりました。一番いいやつで撮っておきますよ」

 赤ゲル 「これだけですんでほしいが」

 EWACネロ 「今の状態でもうそんなこといってられないですよ」

 赤ゲル 「うむ・・・」

 ウイング 「兄さんはどっちが勝つと思う?」

 Wゼロ 「当然トールギスUだろうな・・・あいつによほどの強さがない限り、勝てんな」

 トールギス 「始め!!」

 ザクUF 「おりゃあ!」

  バシッ

  ザクの竹刀がはじかれる。

 トールギスU 「筋はいい・・・だが、まだまだだな」

 ザクUF 「な、なにをー。てりゃ!」シュ

  今度はかわされる

 ザクUF 「く、くそ」

  バシッ、ガッ シュ、ガッ

  攻めてはいるがかわされるか避けられる一方である。

 赤ゲル 「どうしたんだ?すべて受け流されているか避けられるばかりではないか」

 グフカス 「奴はすべてザクの動きを読みきってる。奴からは焦りのようなものも感じられない・・・」

 EWACネロ 「それじゃザク君には勝ち目は!?」

 グフカス 「奇跡でも起きん限り、ない・・・

  ヒュン

 トールギスU 「ふふ、どうしたそんな動きでは私には勝てんぞ?」

 ザクUF 「ハァハァ、くそ!

        (俺はこんなに攻めまくってる。なのに奴は焦りもしてない。しかも全然隙がない・・・!)」

 トールギスU 「もう終わりかい?では私から行くぞ」

  トールギスUが攻めの体制に入る。ザクに緊張が走る。

  ビュン!

 ザクUF (き、来た!)バシ!

 ザクUF 「なっ!?」

  一瞬の内に面が決まった。

 トールギスU 「終わったな・・・」

 トールギス 「止め!」

  礼をして戻るザク。

 ザクUF 「先輩すいません・・・」

 グフカス 「いや、お前は謝る必要はない」

 トールギスU 「これで用は済んだだろ?しかし、UC学園剣道部のレベルはこんなモノか。

         弱すぎるな、伝統が聞いてあきれる」

 グフカス 「・・・・・・!!」

  グフカスの顔がこわばる。



 トールギスU 「これで用は済んだだろう?

         他校の生徒を犯人にしようだなんて事は考えないことだ。早急に帰りたまえ」

 グフカス 「黙れ貴様!!」

  グフカスタムがトールギスUに竹刀を向ける。

 グフカス 「さっきの学園を馬鹿にした言動といい、剣道部を侮辱した発言は許さん!」

 トールギスU 「ほう、それで?」

 グフカス 「貴様は何も知らないと言っているが、そんなはずはない。

       そこまでしらを切るなら、私が貴様を叩きのめしてでも探させてもらうぞ」

 トールギスU 「そんなことをすればどうなるか分かってるのかい?」


 赤ゲル 「マズイ、君達止めにはいるぞ」

 ザク偵 「ハ、ハイ」

 赤ゲル 「グフカスタム君、落ち着け!ここはいったん引き下がるんだ」

 ザク偵 「気持ちは分かりますけど、そんなことしたら事がさらに大きくなるだけですよ」

  ゲルググたちが必死に止める。


 グフカス 「し、しかし」

 赤ゲル 「すまないがここは耐えてくれ・・・」

 トールギスU 「そんなに剣道部を侮辱したことが悔しいしいですか。

         ならば両校の剣道部で団体戦を行うというのはどうでしょう?

         そうすればどちらが強いかハッキリするでしょう」


 グフカス 「いいだろう、その勝負受けてたつ。

       貴様らが負けた場合、知っていることがあれば話してもらうぞ。後は土下座でもしてもらおうか」

 トールギスU 「なら、私達が勝った場合は、他校にあがり込んで来て色々してくれたんだ、

         謝罪してもらいましょうか。それとあなたが学校を辞めるというとはどうでしょうか?」


 ザクUF 「ずいぶんな条件だな」

 赤ゲル 「そんな条件を飲めと?」

 グフカス 「いや会長、ここで引き下がるわけにもいかん。いいだろう、私が負ければ学校を辞めてやろう」

 トールギスU 「決まりましたね。日程などは後でこちらから文書で送りますよ」


 赤ゲル 「みんな帰るとするぞ。諸君、失礼した」

 ウイング 「なんか凄いことになっちゃったね」

 トールギス 「また兄さんがなんかしようとしてるんだろうな。もう嫌になるよ・・・」

 メルクリウス 「私達があんな学校に負けるわけありませんわ。返り討ちにして差し上げますわよ」

 トールギスU (思った以上に上手くはまってくれたな・・・フフフ)



 EWACネロ 「なんか大変なことになってしまいましたね」

 赤ゲル 「簡単には真相は掴めないと思っていたが、上手く向こうのペースのに乗せられてしまったな」

 ザクUF 「でも、あんなふうに言われれば悔しいですよ」

 赤ゲル 「それも向こうの思うつぼなんだろう。

       しかしグフカスタム君、本当にいいのか?あの条件をのむなんて」


 グフカス 「あそこで嫌だといって拒否をして引くわけにもいかないしな。

       それにあそこまで侮辱されて黙ってられん。勝てばいいだけだ」

 ザク偵 「凄い自信ですね。さすが剣道部キャプテン」

 EWACネロ 「あのー」

 赤ゲル 「なんだい?」

 EWACネロ 「この事、明日確実に校長達にばれますよね。そしたらこっぴどく叱られるような」

 ザク偵 「なに今更そんなこと言ってるのよ。怒られるの覚悟で来たようなもんでしょ、ねぇ会長」

 赤ゲル 「うむ、まぁ一番叱られるのはこの私だろうな。

       まぁいいさ、今日はみんなお疲れさん。また明日学校で会うとしよう」

 ザクUF 「はい、じゃあまた」

  それぞれの家のある方向に帰っていく。


  ――――AC学園会議室。

 白トーラス 「トールギスU。さっき剣道場が騒がしかったが、何かあったのか?」

 トールギスU 「なに、道場破りみたいなようなものですよ。特に気にすることではありません」

 白トーラス 「それならいいが・・・最近、リーオーと話していることが多いが、

        二人でしか話せないようなことなのか?あと、朝にUC学園から電話があったようだが?」

 トールギスU 「それについては私もよく分かりませんな」

 白トーラス 「お前まさかとは思うが、会長がいないのをいい事に何か企んでるのではないだろうな?」

 トールギスU 「まさか、そんなことは」

 白トーラス 「(怪しいが仕方ないか)とにかく、会長がいない間の好き勝手はやめておくようにな」

  バタン 

  部屋を出て行く白トーラス。

 トールギスU (この好機を逃すわけがなかろう・・・)



  ――――3‐A教室前廊下――――

 ブラウ 「それにしても、とんでもないことになりましたね。まさかそんな方向に話が進むとは」

 赤ゲル 「仕方がないさ、私も覚悟の上で行ったんだ。奴の挑発が計算の上でした物でもな」

 ザクV改 「色々と小細工を仕掛けてくるとは男らしくない。気に入らんな」

 ブラウ 「剣道部の試合と言えど、ただでは済まされないと思いますな」

 グフカス 「奴の考えてる事がなんであろうと、私達剣道部が打ち破ればいい事。

       二度のそんな事は出来ないようにするだけだ」


  そこへザクフリが、

 ザクフリ 「ねぇ、会長。昨日AC学園に行ってきたのよね?

       まだ二人から何も聞いてないんだけど、何事もなく済んだの?」

 赤ゲル 「いや・・・それが」

 ザクフリ 「なんか深刻そうだけど・・・まさかなんかあったの?」

  赤ゲルが縦に首を振る。


 ザクフリ 「なんで!?会長が一緒だから安心してたのに〜。なにがあったの?」

  赤ゲルが経緯を説明する。

 ザクフリ 「そうなの、それならしょうがないって言えるけど・・・でもそれ絶対に呼び出し受けるわよね?

       そしたら部長責任で私まで怒られる可能性あるわよね?も〜ついてないわ」


 赤ゲル 「新聞部は特に何かしたわけでもないし、そこまで怒られることもないだろう。

       むしろ雷が落ちるのは許可をした私だろうな。覚悟は出来ているさ」

 グフカス 「会長だけではない。この原因をつくった私もだな」

 ブラウ 「会長が怒られることは滅多にありませんから、貴重な所を見られるかもしれませんな」

  ブラウは笑みを浮かべながらそんなことを言う。

 ザクV改 「そんなこと言ってる場合か。呼び出しの時は弁明の為に私も付いて行きます」


 ザクフリ 「二人が行くんだから私が行かないわけにも行かないでしょ。

       あの子達も薄情じゃないから言わなくても解ってると思うし、来ると思うけど」



  2‐C教室。

 グフB 「姉上から話は聞いたが、大変な事になってしまったな」

 ザクUF 「しょうがないだろ。

        話してみたら知らぬ存ぜぬの一点張りで、挙句の果てには俺達のことを馬鹿にしたんだ」

 グフB 「お前の気持ちはよく解る。私もその場にいれば同じ行動をしていただろうな。

      それでトールギスUと戦ったのだろ?相手の腕はどれ位だったんだ?」

 ザクUF 「全部動きが読まれてるような感じだったな。それとスキが全くなかった」

 グフB 「そこまでの腕なのか・・・試合までに特訓をしないとな」

 ザクUF 「特訓はいいけど、その前に恐ろしいものが・・・」

 グフB 「?」


 ザク偵 「先生の雷ね」

  ザク偵とネロが教室にやってきた。

 EWACネロ 「行くなって言われてたものを行ったんだから、仕方ないですよね」

 グフB 「その心配の事か。それは仕方ないことだろう」

 ザクUF 「そりゃ呼び出しをくらえば行くさ。

        まさか部長だけ行って自分だけ行かないなんてことは出来ないしな。お前ら二人も行くよな?」


 ザク偵 「私達も付いてったわけだし、見てただけで関係ないとはいかないわよ」

 EWACネロ 「部長は行く前にそのこと心配してましたけど、なってしまったものはしょうがないですからね」

 ザク偵 「部長には気の毒だけどね」


 ザクUF 「呼び出すなら早く呼び出してくれ」



 ジムコマ兄 「教頭、封筒が届いたんですけど」

 ラフレシア 「封筒?一体どこからですか?」

 ジムコマ兄 「ええっとAC学園と書いてあります、どうぞ」

  ジムコマンド兄から手紙を受け取る。

 ラフレシア (AC学園からの封筒ね。もしかしたら昨日電話したことに関係してるのかしら?)


  封筒を開ける。

 ラフレシア 「こ、これは!!」

  手紙の内容に驚くラフレシア。

 ジムコマ兄 「教頭どうしたんですか?」

 ラフレシア (これは早く校長に知らせなくては)

 ジムコマ兄 「あの、きょうと・・・うわ!」

  ジムコマンド兄を跳ね除けラフレシアは一目散に校長室に向かって部屋を出て行った。

 ジムコマ兄 「なんなんだ一体?」


  ――――校長室。

  バン!! 勢いよくドアが開く。

 ラフレシア 「校長!!」

 ビグザム 「どうした教頭、そんなに慌てて入ってきて?」

 ラフレシア 「こ、これを・・・」

  手紙を差し出す。

 ビグザム 「なんだねこれは?」

 ラフレシア 「説明するより読んだほうがはやいですから、読んでください」

 ビグザム 「一体この手紙がなんだというのだ」

  手紙を読み始めるビグザム。

 ビグザム 「!!」

  読んで驚くビグザム。

 ビグザム 「なんなのだこれは?」

 ラフレシア 「それは私が聞きたいぐらいです。生徒会長に言い聞かせたはずなのに、

       彼やグフカスタムさんがそんな事するとは思いもしませんでしたよ」

 ビグザム 「何か事情があるかも知れんな、呼び出しをせねば」

 ラフレシア 「はい、今すぐにしてきます!」



  休み時間。

  ピポパポ〜ン

 ラフレシア 『生徒会長ゲルググ君、剣道部部長グフカスタムさん、ザクUF君

       今すぐに校長室に来なさい!』

  3‐A

 赤ゲル 「さっそく呼ばれたか。あの声だと教頭の怒ってる姿が目に浮かぶな」

 グフカス 「怒られるのは仕方がないが、話せば解ってくれるだろう」

 ザクV改 「そうだといいがな」


  2‐C。

 ザクUF 「もう呼び出しか、意外と速かったな。でも新聞部は呼ばれなかったな」

 ザク偵 「だって私たちなに部かなんて言ってないもの。だから書いてなかったんでしょ。

       けど、さっきも言ったとおり行くけど」

 ザクUF 「あの声だとそうとうキレてるだろうな、あ〜怖えぇ」

 ザク偵 「ウダウダ言ってないで行くわよ」


  廊下に出る二人。そこにはグフ二人とEWACネロ。


 グフB 「呼び出されたな、まぁ頑張ってこい」

 ザクUF 「人事だと思って気楽に言ってくれんな」

 グフA 「教頭に怒られるのもいい経験だと思えば軽いもんよ」

 EWACネロ 「そんないい経験、嫌ですよ・・・」

 ザクUF 「そんじゃいくか。部長たちとは階段あたりで会うだろ」

 グフA 「いってらっしゃーい」



  ――――階段。

 ザクUF 「あ、先輩」

 グフカス 「お前たちか」

 ザク偵 「あれ?なんで部長まで来てるんですか?」

 ザクフリ 「何でじゃないでしょ。二人が行くことを許可したのは私なんだし、部長責任よ。それにしても・・・」

 ザク偵 「それにしても?」

 ザクフリ 「ネロはともかく、あなたが呼ばれなくてもちゃんと来るなんてえらいじゃない。

       私は知らばっくれるんじゃないかと思ったわよ」

 ザク偵 「部長、普段からあたしをそんな風に見てたんですか?」

 EWACネロ 「(ボソッ)普段の行ない見てればそう思うよ」


 赤ゲル 「しかしみんなすまんな、私だけ行けばいいものを」

 ザクUF 「なに言ってるんですか。会長だけに責任を擦り付けるわけに行かないですよ。

        そんな薄情な真似できませんて」

 EWACネロ 「そうですよ」

 ザクV改 「君らは知らんと思うが、教頭はかなり厳しいことを言う人だ。覚悟しておいたほうがいい」

 グフカス 「何度も言わせないでほしいな、もう覚悟は出来ている。そうだろ?」

  とザクのほうを見る。

 ザクUF 「いや、まぁそうですけど、今の話を聞いてちょっとビビッたかな?」

 ザク偵 「今更そんなこと言わない」


  ――――校長室前。

 赤ゲル 「じゃあみんな中に入るぞ、いいな?」

 グフカス 「ああ」

 全員 『はい』

 赤ゲル 「失礼します・・・」



 ラフレシア 「来ましたね3人とも。何のために呼んだかは解っているでしょうけど・・・。

       ところでその4人はなんですか?」

 ザクフリ 「教頭はAC学園に行った事について3人を呼んだと思いますが、

       3人以外にも新聞部2人を行かせたので、部長責任で。

       この2人は私が呼んだわけではなく自分の意思で来ました」

 ラフレシア 「そうですか、手紙に書いてあったその他2人というのはあなた達だったのね。

       ではなぜザクV改君がいるのかしら?」

 ザクV改 「彼らの弁護のためですが」

 ラフレシア 「まぁ、いいでしょう」

 ビグザム 「ゲルググよ話を聞くが、何故AC学園に行ってしまったのだ?

        問題が大きくならぬように言っておいたはずだ。

        そのお前がそんな事をするとは思ってもいなかったぞ」

  ゲルググが事情を説明を説明する。

 ラフレシア 「それでAC学園に言ったんですか?相手を陥れる罠かもしれないのに?

       軽率すぎではないのですか!?」

 赤ゲル 「それが罠だったとしても、動かないよりはいいと思ったからです」

 ラフレシア 「あなたがそんな判断をするなんて思いませんでしたよ。それにグフカスタムさん、あなたも」

 グフカス 「バーザムがやられた時は言われた通り我慢はしました。

       ただ同じ事を繰り返されれば我慢できないこともあります。

       それに相手の名前が出ているのに黙ってはいられません」

 ラフレシア 「最良の判断はそれだけではないでしょ?考えれば方法ならいくらでもあるはずです。

       あなたたちはその時冷静さを欠いていたんじゃないですか?」

 グフカス&赤ゲル 「・・・・・・」

 ビグザム 「まぁ待て教頭、私もその気持ちは解らんでもないな。彼らは若いんだ、しょうがないだろう。

        それでその後どうなったんだ?」

 ラフレシア 「なに言ってるですか校長!?そんな甘いことを言っていたら示しがつきません」

 ビグザム 「最後まで話しを聞いてからでいいだろう、判断は」

 ラフレシア 「わかりました・・・話を続けなさい」


 赤ゲル 「そのあとAC学園へ行って彼に会ったのですが、

       何を聞いても知らぬ存ぜぬで、挙句の果てに学校まで馬鹿にする始末」

 ザクUF 「それで俺が頭にきて色々言ったらあいつが勝負を申し込んできて・・・負けました」

 ラフレシア 「それは相手のペースに乗せられてしまっただけじゃないですか!

       行くなら行くで冷静になるべきじゃないのですか?

       それに部長のあなたがなぜ止めないのです?」


 グフカス 「止めたてもザクの悔しさが残るのみですし、相手を知るために戦わせました。

       それにザクが負けた後剣道部をバカにしたんです」

 ラフレシア 「それで勝負を引き受けたと?

       いいですか、これは個人の問題ではなく学校全体の問題なんです。

       ちょっと考えればわかるでしょう?」

 ザクV改 「待ってください、教頭。彼女たちは部員がやられているんです。

        もし教頭が同じ立場だったとしたら黙っていられるんですか?」

 ラフレシア 「それは・・・そんな事はいいんです。今はあなたたちのことを話してるんですから」

 ザク偵 「教頭逃げたわね・・・」

 ラフレシア 「校長も何か言ってやって下さい。あ、あの校長?」

  ビグザムは下を向いたまま震えている。

 ラフレシア 「校長、どうしました?」

 ビグザム 「ふっふふ、ガーッハハハハ!!」

  突然校長の笑い声が室内に響く。

 ビグザム 「面白い、面白いぞ!!我が学園に勝負を挑んでくるとはいい度胸だ。

        グフカスタム君、我が学園の剣道部の強さ見せてやれ!!」

 グフカス 「は、はい・・・」

  あまりの出来事にグフカスタムの他、部屋にいるものは言葉が出ない。

 ラフレシア 「なに言ってるんですか。そんなこと言う為に呼び出したんじゃないでしょう?駄目ですよ!!」

 ビグザム 「今の話を聞いて黙っていられるわけが無かろう、頑張りたまえ。

        それと君たちのペナルティは無しにしよう」

 赤ゲル 「寛大な処置、ありがとうございます」

 ラフレシア 「そんな、暴行事件のことはどうするんですか?」

 ビグザム 「それは勝負が終わってからでよい」

 ラフレシア 「そ、そんな・・・解りましたよ、あなたたち戻っていいわよ。

       あ、新聞部この公表はもっと後にして頂戴ね。色々騒がしいことになりそうだから。

       グフカスタムさん、これがルール表よ。持って行きなさい」

 グフカス&ザクフリ 「ありがとうございます」

 赤ゲル 「では失礼します」

  バタン



 ザクUF 「いや〜教頭怖かったな」

 ザク偵 「一時はどうなるかと思ったけど、あの人が校長でよかったわ」

 赤ゲル 「校長は売られたケンかは買うという性格の人だからな、

       馬鹿にされたということを聞いて頭にきたんだろう」

 ザクフリ 「単純というかなんというか・・・」


 ザクUF 「ところで部長、それになんて書いてあるんですか?」

 グフカス 「うむ、男女混合の5対5という以外に変わった事は書いてないな」

 ザクV改 「それだけしか書いてなくても裏で何をするかわからんからな、油断は出来ないぞ」

 グフカス 「昼休みにまた部員を集めるとしようか。それとザク偵、あの時のビデオがあるだろう?

       それを貸して欲しいんだが」

 ザク偵 「研究用に使うんでしょう?それなら全然OKですよ」

 グフカス 「すまないな」


 赤ゲル 「剣道部、しっかり練習して頑張ってくれよ。私たちはまたなにか調べる必要がありそうだ」

 ザクV改 「今回も校長には秘密ですか」

 赤ゲル 「一応聞いておく必要はあるな、教頭がどう言うかはわからないが」

 ザクフリ 「あなたたち二人はあんまり動かないほうがいいかもね。

       探り入れると襲われる可能性があるから」

 ザク偵 「う〜ん、今回はやめたほうがいいかな、怪我したくないし」

 赤ゲル 「もしかしたら新聞部に力を借りるかもしれん。その時はよろしく頼む」

 ザクフリ 「わかりました」



  ――――昼休み。

 グフカス 「みんな集まったか」

 グフB 「姉上、皆集まりました」

 ドム 「呼ばれた理由は大体解ってるよ、AC学園の事だろ?

     向こうで何があったのさ?あたしらまだ何も聞いてないし」

 グフカス 「実はな・・・」

  グフカスが事情を説明する。

 ドムトロ 「そんなことがあったんですか?二人のやったことは間違ってないよ。

       あたしたちがその場にいたら同じことしてたね。それに売られたケンカは買わなきゃ」

 グフA 「それで、トールギスUって男はそんなに強かったの、ザク?」


 ザクUF 「かなり強かったな。俺がいくら攻めても全部動きを読まれて全く歯が立たなかった」

 ドム 「それってあんたが普段練習サボってるからじゃないの?」

 リックドム 「姉ちゃん・・・」

 グフカス 「いや、あの男はかなりの腕を持つように見えた。

       かわし方、攻め方、すべてにおいて何枚も上手だ。私が勝負しても負けてただろう」

 グフA 「そんな凄いんですか、じゃあ他の部員もかなり強いんじゃ」

 グフカス 「一応その時のビデオがあるからみんなに見てもらう。ザク偵、悪いが用意してくれないか?」

 ザク偵 「はーい、了解」

  ザク偵が準備をはじめる。


 ザク偵 「よしこれでOKと、じゃあつけるわよ」

  全員画面に釘付けになっている。

 グフカス (この動きどこかで見たような・・・)

  ビデオが終わる。

 ドム 「す、すげぇ・・・これじゃ勝てるわけ無いよな」

 リックドム 「うん、こんな動き今まで見た事が無いよ」

 グフB 「この学校に勝つには相当練習しないと勝てませんね、姉上。どうしたんですか姉上、難しい顔して?」

 グフカス 「いや、この男の動き見覚えがある気がしてな。すまないがもう一度見せてもらえないか?」

 ザク偵 「いいですよ」

  もう一度再生する。

 グフカス 「・・・・・・」

  ビデオがとまる。

 グフB 「姉上何かわかりましたか?」

 グフカス 「うむ、以前ドムを踏んでっていった一年がいたな。その男に似ている」

 リックドム 「ガンダム君のことですね。確かに彼は運動はかなり出来る人ですよ。

       剣道の授業でも結構強いし」

 ドム 「あいつの動きに似てるなんて、なんかの間違いじゃ」

 グフカス 「いや、すべてとは言わないが似てる部分はある。リックすまないが彼と話をしてきてくれないか?」

 リックドム 「はい、わかりました」


 ドムトロ 「それで、試合日程とか条件はどうなってるですか?」

 グフカス 「試合形式は男女混合の5対5だ。それ以外のルールは通常通り。試合日程は3週間後だ」

 グフA 「嘘!?全然時間なんてないじゃない」

 グフB 「大丈夫だ。休日返上で放課後みっちり練習さえすれば何とかなる」

 ザクUF 「なんなんだよその自信は?でも負けるわけにいかないから普段以上に頑張んないとな」


  ―――校舎裏。

 ゲルググM 「・・・さん、ガーベラさん!」

 ガーベラ 「なんだい、大きな声出さなくても聞こえてるよ。で、何の用だい?」

 ゲルググM 「いや、なんか考えしてるごとしてる見たいだったんで・・・

         まさか、なんか悪いことしようとしてるんじゃ?

         やめてくださいよ、ただでさえ普段から先生たちに目をつけられてんですから、

         今度問題起こしたら退学になっちゃいますよ」


 ガーベラ 「心配しなさんな。いくらあたしでもそこまで馬鹿じゃないさ」

 ゲルググM 「なら、いいんですけど・・・」

 ガーベラ (なぁに、慎重に行動すればいいことさ。さて『双頭の龍』が言っていた奴のところへ行くか)



  ―――――1‐A教室

 リックドム 「ガンダム君、ちょっといいかな?」

 ガンダム 「ん、なに?」

 リックドム 「放課後、剣道場に来てもらえないかな?」

 ガンダム 「え、どうして?」

 リックドム 「詳しい話しはここじゃできないんだよ、話は剣道場でするからさ。

        安心して、部活の勧誘とかじゃないから」

 ガンダム 「(教室で話が出来ないなんて重要な話なんだろうな。それに断る理由ないし)

        いいよ、ここで言えないなんてよっぽどの事なんだね。放課後いくよ」


 リックドム 「ありがとう。じゃあ、放課後宜しく」

 赤ザク 「なんか面白そうだから私も行っていい?もしかしたらドム先輩が剣道着着て待ってたりして」

 ガンダム 「それは嫌だな・・・」

 リックドム 「大丈夫だよ。そんなこと無いから安心して」

 ガンダム 「よかった・・・」


  放課後。

  キーンコーンカーンコーン

 リックドム 「じゃあ、僕についてきて」

  廊下に出るとドムがいた。

 ガンダム 「うわ」

 リックドム 「姉ちゃんなにしてんの?」

 ドム 「『なにしてんの?』じゃない。おまえがちゃんと呼んで来れんのか確認しに来たんだよ。

     来なかったらあたしが無理やりでも連れてこようかと思ったけど、そんな必要も無かったな」

 ガンダム 「無理やりって・・・」

 赤ザク 「先輩、やろうとしてることが相変わらず粗暴ですね」

 ドム 「お、なんだ赤ザクもいるのか?お前も運動神経いいからな、人数は多いほうがいいや」

 リックドム 「それじゃあ行こうか」

 ドム 「ガンダム、安心しろよ。いつも追っかけまわしてるけど、今回はそんな事してる場合じゃないからな」

 ガンダム 「は、はぁ」


  剣道場

 リックドム 「部長、連れてきました」

 グフカス 「すまなかったな、リックドム。そちらの子は?」

 リックドム 「同じクラスの赤ザクさんです。彼女もついてくるって言ったんで」

 グフカス 「まあいい。ガンダム君、赤ザクさんも来たついでに話を聞いてもらいたいんだが」

 ガンダム 「なんでしょうか?」

 グフカス 「君を呼んできた理由はな、AC学園の剣道部と試合をすることになってな。

       その試合が3週間後なのだ。それまでの間に強くなる必要があるのだ。

       そこで運動能力の高い君の力を我々に貸してほしい。君の都合の付く日でいい。

       いやなら無理強いはしない、断ってくれていい。赤ザクさんもお願いできないだろうか?」

  と頭を下げる。

 ガンダム 「AC学園と試合って事は例の襲撃事件の事と関係してるんですよね?

       皆さんの目を見れば解りますよ。

       UC学園の人たちを襲撃するなんて許せないし、そういうことなら僕も協力しますよ」

 赤ザク 「あたしも協力します。そんな卑怯なことする人たちに負けて欲しくないし」


 グフカス 「二人ともすまない」



 グフカス 「それでガンダム君、早速手伝ってもらいたいんだが」

 ガンダム 「良いですよ。それで僕は何をすればいいですか?」

 グフカス 「まずこの映像を見てもらいたい」

  と、ザク対トールギスUの映像を見せる。

 グフカス 「申し訳が無いんだが、この男がした動きを真似てもらいたい。

       勿論全部とは言わない。近い動きをしてもらえればいい」

 ガンダム 「わかりました、出来るだけやってみます」


 ザクUF 「来ていきなりで色々頼んで悪いな。俺らも勝つためにお前らの力は必要なんだよ」

 赤ザク 「いいよ、気にしなくても。誰だって試合には勝ちたいんだし、ACが相手なら尚更」

 ガンダム 「そうだね」

 ドムトロ 「お前らいい奴だな、うーん仏様に見えてきたぜ」

 ガンダム 「大げさだよ」

 グフカス 「準備は出来たようだな。では二人とも前に」

 グフB 「では始め!」

 ザクUF 「じゃあ遠慮無しにいくぜ!おりゃぁ」

  ザクが攻撃を仕掛けるがガンダムはいとも簡単に避ける。

 グフA 「速い・・・」

  ザクはどんどんガンガン攻撃を仕掛けるがやはりガンダムは簡単に避ける。

 ザクUF (ちきしょう全くあたらねぇ。くそ、表情一つ変えてないアイツがトールギスUに見えてきたぜ)

  ザクは全力で攻撃を仕掛ける。

  バシッ!!

  一瞬の隙をつかれガンダムの胴が決まった。

 グフB 「そこまで」

  お互い礼をして下がっていく。

 ザクUF 「あー全然駄目だ、かすりもしなかった。

        ガンダムお前強いな、さすがいろんな部から勧誘があるわけだ」

 グフA 「話には聞いてたけど、あそこまでやるなんてねぇ」

 ガンダム 「いやいやそんなことは」

 赤ザク 「あらら、ガンダム君赤くなってる」


 グフB 「姉上、彼の動きすさまじかったですね。それに赤ザクが協力してくれれば我々は強くなれますね」

 グフカス 「強くなれるかも知れないが毎日付き合ってもらうわけには行かないし、

       二人でこの人数を相手にするには荷が重いと思う。なるべく自分たちで特訓する必要がある。

       それに個々の動きや弱点を修正する必要がある」

 グフB 「やはりそう簡単にいきませんか・・・」



※3校目『UC学園 対 AC学園(仮)』【3校目分】へ続く。



2005/11/07 15:21:43  >>289氏
2005/11/07 21:48:47  >>291氏
2005/11/09 20:14:22  >>294氏
2005/11/16 21:01:41  >>329氏
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2005/11/17 22:12:19  >>342氏
2005/11/17 22:28:59  >>345氏
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2005/11/25 19:47:18  >>405氏
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2005/11/25 20:26:56  >>406氏
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2005/11/26 00:53:11  >>409氏
2005/11/26 00:53:42  >>410氏
2005/11/26 01:46:48  >>411氏
2005/11/26 01:47:16  >>412氏
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2005/11/26 09:39:45  >>418氏
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