MS擬人化で萌えよう まとめサイト(仮)


● ガンダムルシフェルの災難 ●【3校目分】


 ルシフェル 「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!!」

  突然ですが、俺、ガンダムルシフェルは全力全霊を持って走っている。

  それは何故か?

  ギルティとティエンロンの奴に追い掛け回されているから。

 Dサイズギルティ 「ルシフェル先輩、待ちなさーーい!!」

 ティエンロン 「部長、大人しくティエに捕まるですーー!!」

 ルシフェル 「待てって言われたり捕まれって言われて、はいそうですかって従うバカが何処に居るーー!!」

 Dサイズギルティ 「だったら実力行使ーーー!!」

 ティエンロン 「覚悟するです!!」

  俺を追う悪魔二人は更に加速したので、俺も加速した。

  何故追い掛け回されているか?

  デリンジャーアームズだ、あの女狐がまたやりやがった。

  今日も今日とて開かれたセラフィム争奪バトル、それはいい。

  しかし、その内容が俺を捕まえた方が勝者とはどういう事だろうか?

  意味が分からん、俺関係ないし、なおかつこういう時だけ連携が取れてるあの二人は一体なんなんだ?

 ルシフェル 「くっそ・・・しつこいなまったくもぉ!」

  普通、賞品のセラフィムを捕まえるのが普通だと考えるが、恐らく俺のほうが面白くなるとでも思ったのだろう。

  アイツは普段から何かと理由をつけては俺になんかやってくるし。

  バタンッ!!

 ルシフェル 「ハァ・・・ハァ・・・こ、ここまで来れば・・・」

  そして今、俺はある部屋に駆け込んだ。

  息を切らせながら近くの椅子に座るが・・・、

 ルシフェル 「ん?」

  何やら奥のほうで人の気配がした。

  その方向を見ると・・・、

 ルシフェル 「んなっ!!」

 ??? 「・・・・・・」

  そこには見慣れた1人の女子が居た。

 ルシフェル 「ぎ、ぎぎ、ギルティカスタム!!」

  彼女の名前はガンダムデスサイズギルティカスタム。

  たった今俺を追い掛け回していたデスサイズギルティの1つ上の姉で、俺の幼なじみ。

  多少驚いている彼女の格好は下は制服の短いスカートだが、

  上は白いブラのみで制服の上で胸元を隠している。

  妹とは違い、なかなかの大きさの持ち主・・・って違う!!

 ルシフェル 「こ、ここは!」

  この時、俺はやっと自分が入った部屋の正式名称が頭に浮かんだ。

  『女子更衣室』・・・

  俺はとんでもない所に、とんでもない状況の中入ってしまったらしい・・・我ながらベタな事をする。



 ルシフェル 「し、失礼しまし・・・」

 Dサイズギルティ 「せんぱーーい!何処ですかーーー!!?」

 ティエンロン 「隠れても無駄です、ぶちょーー!!」

 ルシフェル 「・・・・・・」

  どうしよう・・・出るに出られない。

  外には俺に食いかからんとするモンスターが2匹居る。

  しかし、いつまでもこんな所に居るわけにもいかず、誰かは言ってくれば俺の学園生活は終わったも同然。

 ギルティカスタム 「・・・ちょっと、こっちに」

 ルシフェル 「え?っておい、なんだよ!?」

 ギルティカスタム 「それはこっちの台詞よ。いいから言うとおりにしなさい」

  重い沈黙が10秒くらい続いた後、俺は不意にギルティカスタムに手を握られ、そのまま何処かへ誘導された。

  そして、そのままギルティカスタムの前にあったロッカーの中に押し込められドアを閉められる。

 ギルティカスタム 「いい?絶対に音を出しちゃダメよ?」

  ギルティカスタムは小声で俺に告げる。

  俺はよく分からないが、首を縦に振り息を潜める。

  その時・・・、

 ティエンロン 「ここですかーー!!」

 Dサイズギルティ 「あ、お姉ちゃん」

  例のモンスター2人が更衣室に入ってきた。

  俺は思わず緊張してしまう。

 ギルティカスタム 「どうしたの2人とも?誰かお探し?」

 ティエンロン 「ここにルシフェル先輩が来ませんでしたかです!?」

 ギルティカスタム 「ルシフェル?ここは女子更衣室よ?こんな所に来るわけ無いでしょ、幾ら女顔でも」

 Dサイズギルティ 「じゃあじゃあ、どこ行ったかお姉ちゃん知らない?」

 ギルティカスタム 「さぁ?また調理室で何か作ってるんじゃないの?」

 Dサイズギルティ 「なるほど!ありがとお姉ちゃん!!」

 ティエンロン 「失礼しますですギルカス先輩!絶対捕まえるです部長!!」

  バタンッ!と更衣室のドアが勢い良く閉まる音が響く。

  どうやらあの2人は調理室に向かったようで、ここからでも聞こえる足音がドンドン遠退いてく。

  そして完全に足音が聞こえなくなると、俺はロッカーの中から解放された。

 ルシフェル 「ふぅ〜、助かった」

 ギルティカスタム 「・・・何かやったのルシフェル?」

 ルシフェル 「デリンジャーの奴がな・・・とにかく助かった、サンキュ」

 ギルティカスタム 「いえ・・・」

  軽く頭を下げると、俺はその場からさっさと立ち去ろうとした。

  しかし・・・、

 ギルティカスタム 「待って」

 ルシフェル 「・・・」

  ある意味予想通り、俺はギルティカスタムに引き止められた。

  恐る恐る振り向いてみると、ギルティカスタムは長細い椅子に足を組みながら座り、

  なんとも妖しい笑みを浮かべている。

 ルシフェル 「な、何でしょうか?」

 ギルティカスタム 「さて問題です。この場で私が大声を出せばどうなるでしょうか?」

  答え・・・間違いなく俺が覗き魔になる。

  妖しく楽しそうに問題を出すギルティカスタムに、俺は心の中で即答した。

  いけない・・・こいつがこういう奴だって事を忘れていた。

 ギルティカスタム 「出してみましょうか?」

 ルシフェル 「勘弁してください」

 ギルティカスタム 「クスクス・・・ふ〜ん・・・じゃあ、黙っててあげても良いわよ?」

 ルシフェル 「本当ですか?」

  いつの間にか俺は正座になって、ギルティカスタムに見下ろされていた。

  つーか・・・白パンが見えてるんですけど・・・今はそんなこと考えている場合じゃない。



 ギルティカスタム 「但し、一つ条件があるわ」

  来たか・・・やっぱりこうなると思っていた。

  しかし、今の俺は断然不利なので、首を縦に振る事以外選択肢はなかった。

 ルシフェル 「それで、条件って?」

 ギルティカスタム 「今日から一ヶ月、私の言う事は何でも聞くこと」

 ルシフェル 「何でもですか・・・」

  予想通り、やっぱり来た。

 ギルティカスタム 「大丈夫よ?金銭的生理的にきっつい要求はしないから」

 ルシフェル 「そうして頂けると幸いです」

  昔はされたけどな・・・金銭的はともかく生理的要求は。

  裸になれとか女装しろとか・・・思い出すだけでも忌々しい事だらけだ。

  ギルティカスタムは綺麗な顔であやし〜く微笑んでいた・・・・・・こいつ絶対Sだ。

 ギルティカスタム 「にしてもルシフェル・・・女子更衣室だって言うのに、全然違和感無いわね?」

 ルシフェル 「うるさい、どうせ俺は女顔ですよ」

  さらに皮肉の追い討ち。

 ルシフェル 「・・・それはそうとギルティカスタム?」

 ギルティカスタム 「なに?」

 ルシフェル 「そろそろ上着ぐらい着てもらえませんでしょうか?」

  俺はずっと思っていた事をやっと言えることが出来た。

  ギルティカスタムはずっと上半身下着姿なのだ。

  せめて着替えてから、不平等条約をしてほしかった。

 ギルティカスタム 「ルシフェルが着替えの邪魔をしたんでしょ?

           それに今更ルシフェルに下着姿見られても何も感じないわ。

           お風呂にも一緒に入ったことあるんだから」

 ルシフェル 「それは俺達がガキの頃な」

  小学校入る前の話であり、その頃とは全く状況が違う。

 ギルティカスタム 「何?もしかして私に欲情でもした?」

 ルシフェル 「するか」

 ギルティカスタム 「百合は趣味ではないのでけれど」

 ルシフェル 「俺は男だっ!!」

 ギルティカスタム 「冗談よ」

  ギルティカスタムは悪戯っぽく笑う。

  この人が言うと、割と冗談に聞こえないのは俺だけか?

 ギルティカスタム 「まぁそれはともかく・・・そろそろ着替えたいから部屋から出て行ってくれる?」

 ルシフェル 「何も感じないんじゃなかったのか?」

 ギルティカスタム 「大声出されたい?」

 ルシフェル 「今すぐ出て行きます」

  にっこりと微笑みながら脅しをかけるギルティカスタムだが、その微笑みはどう見ても悪魔の微笑みです。

  背を向き、さっさと更衣室のドアと手に取った時・・・、

 ギルティカスタム 「そうそう。今日の放課後、迎えに来なさい。

           言っておきますけど、ルシフェルに拒否権は無いわよ?」

 ルシフェル 「はいはい、わかりましたよ」

 ギルティカスタム 「はいは一回」

 ルシフェル 「は〜い」

  そう言い残しバタンとドアを閉める。

  その直後、昼休みが終わる音が校内に響いた。

  今日の放課後、早速呼び出しを食らった。

  あいつの妹のギルティとティエンロンの魔の手からは逃れる事が出来たものの、今度は姉の方か・・・。

 ルシフェル 「はぁ〜〜・・・」

  深い深いため息が出る。

  一体どんな要求が待っていることやら・・・・・・。

  そんな事を考えつつ、俺は自分のクラスへと戻る事にした・・・。

  ちなみに、ギルティとティエンロンの争奪バトルの勝敗は、

  結局俺を捕まえることが出来なかった為ドローって事になったらしいが・・・俺にとってはもうどうでもいい。



 ギルティカスタム 「あはははは♪よくにあってるよ、わたしのふく」

 ルシフェル 「ぅぅ・・・ぎるてぃかすたむちゃん…あしがすーすーするよ・・・」

 ギルティカスタム 「ほんとうのおんなのこみたーい♪かわいー♪」

 ルシフェル 「ぼく、おとこのこ〜・・・もうゆるして〜」



 ルシフェル 「・・・・・・はっ!」

  思わず勢い良く目を開けた・・・。

  目を擦りながら辺りを見渡すと、教室は静まり返っており、もう誰もいなかった。

  そして空がオレンジ色に染まっているのを見ると既に夕方で、どうやら午後の授業は寝て過ごしたらしい。

 ルシフェル 「・・・俺は、なんちゅう夢を」

  昼休みの事があってか、久々に忌まわしき思い出の夢シリーズその1、

  『女装』を見た・・・今でもデリンジャーとかに偶にされるが。

  昔はあいつの方が同年代なのに上の立場だったなぁ・・・・・・今もあんまし変わらんか。

 ルシフェル 「・・・あ!やっべ!」

  あいつの事を思い出してか、放課後呼び出されていたことを思い出し、

  即座にノートやら教科書やらをカバンに詰め込みあいつの教室に向かう。

  ちなみに部活は風邪と言う事にして休んだ。

 ルシフェル 「遅れてすまーん!」

 ギルティカスタム 「あら?ようやく来たわね」

  勢い良くガラッと開けたドアの先には、ギルティカスタムが座っており、俺の方を見て少し笑う。

  おかしい・・・やけに冷静だ。

 ルシフェル 「す、すまんな、ちょっと寝ちまって」

 ギルティカスタム 「いいのよ、別に。午後は誰でも眠いからですから、ね」

 ルシフェル 「お、怒んないの?」

 ギルティカスタム 「別に怒る事ではないでしょ?ほら、早く帰りましょ?」

 ルシフェル 「あ、あぁ」

  なんだか、その笑顔が逆に怖い。

  ギルティカスタムは自分のカバンを持ち、さっさと教室から出て行った。

 ギルティカスタム 「どうしたの?」

 ルシフェル 「あ、いや・・・」

  なんだか妙な冷静さを感じながらも、俺はギルティカスタムの横に並んで歩き出す。

 ルシフェル 「ところで、俺を呼び出した理由ってなんなんだ?」

 ギルティカスタム 「え?一緒に帰りたいから」

 ルシフェル 「それだけ?」

 ギルティカスタム 「えぇ」

  ギルティカスタムは澄ました声で答える。

  また精神的にきつい事をされる、もしくは言われると思っていた俺としては、結構安堵した。

  そんな事を思いながら、学園を後にし俺達は歩いていた。



 ギルティカスタム 「そういえば」

 ルシフェル 「ん?」

 ギルティカスタム 「こうして一緒に帰るのは、随分久しぶりね」

 ルシフェル 「え?そうだっけ?」

 ギルティカスタム 「そうよ。ルシフェルが料理部に入ってから、時間が全然合わなかったんだから。

           いつも1人で帰っていたのよ?」

 ルシフェル 「そうなのか・・・」

  ギルティカスタムは横目でこちらを見ながら語る。

  その表情は僅かながら寂しそうで、俺は少し罪悪感に似たものを感じた。

  確かに彼女の言うとおり、高校に入ってから一緒に帰った記憶がほとんどない。

  中学や高校に入りたての頃は、よく一緒に帰ったものだけど、

  俺が料理部に入ってからというものほとんど1人やティエンロン等と帰った記憶がある。

  ましてや今は料理部の部長であり、部長ならではの仕事が偶にあったりする。

 ルシフェル 「それは、まぁ・・・・・・すまんな」

 ギルティカスタム 「別に、気にしてないわよ。それより、ちょっと寄って行きたい所があるから、付き合って」

 ルシフェル 「え? いや、俺用事が・・・」

 ギルティカスタム 「ルシフェルに拒否権なんて無いと言ったでしょ?これが目に入らない?」

 ルシフェル 「それは・・・」

  ギルティカスタムは、おもむろに一枚のCDのようなディスクを取り出した。

 ギルティカスタム 「これにはね?監視カメラの映像が入っているの」

 ルシフェル 「・・・・・・と、いうことは・・・」

 ギルティカスタム 「ルシフェルの覗き行為も当然入ってるわね」

 ルシフェル 「・・・・・・」

  もう逃げられない・・・俺はそう悟った。

  そしてギルティカスタムに言われるがまま、俺は彼女に着いていった。



  歩く事数分、着いた場所はゲームセンター。

 ルシフェル 「行きたい所って、ここか?」

 ギルティカスタム 「そうよ。何か問題でも?」

 ルシフェル 「あ、いや別に」

  ギルティカスタムは俺の問いに首を傾げながらも、微妙に楽しそうな表情でゲーセンに入っていった。

  俺もその後に続き入ると、まず騒がしいという感情が生まれた。

  周りを見れば、シューティングやら、アイドルを育てるという訳分からん物まで多種多様なゲームがある。

  UC学園の奴も沢山いる中、俺は微妙に挙動不審だった。

 ルシフェル 「随分変わったなぁ」

  思わず呟いてしまうほど、ここに来るのは久々だった。

  最後に来たのは高校の入学式以来だったか・・・。

 ギルティカスタム 「さてと、まずは何をやる?」

 ルシフェル 「何をって・・・俺あんまりこういう所来ないしなぁ」

 ギルティカスタム 「じゃあ、アレにしましょ」

 ルシフェル 「人の話を聞きなさい」

 ギルティカスタム 「部活終わってからでも出来たでしょ?やらないルシフェルが悪いのよ」

 ルシフェル 「・・・・・・」

  俺か?俺が悪いのか?

  俺は元々ゲームにはあまり興味ないし、昔だってギルティカスタムの付き添いって感じで着ていたし。

  俺の話など微塵と聞かず、ギルティカスタムは俺の手を引いてあるゲーム台の前へと引っ張っていく。

  連れて来られた所は、シューティング式のゲーム。

 ギルティカスタム 「どお?私と勝負しない?」

 ルシフェル 「は?勝負?」

 ギルティカスタム 「そう。これのスコアで競うの。ルシフェルが勝ったら、今日のあの事忘れても良いわよ?」

 ルシフェル 「マジでか?」

 ギルティカスタム 「その代わり、負けたら一ヶ月延長」

 ルシフェル 「・・・マジでか?」

  腕を組み、しばらく考え込む。

  初めてやるゲームで正直勝てるかどうか分からず、

  負ければギルティカスタムの奴隷生活が延長する危険性がある上に、

  断れば何言われる、もしくはやられるか分からない。

  どの道、選択肢は一つしかなかった。

 ルシフェル 「・・・受けてたとう」

 ギルティカスタム 「クス・・・そう。だったら、奢ってあげるからお先にどうぞ」

 ルシフェル 「うむ」

  何やら怪しげな笑みを浮かべて100円を入れるギルティカスタム。

  俺はガンコンを手に取り、操作説明を読む・・・・・・よし覚えた。



 ゲーム機 『ミッション・スタート』

  そして機械的な声と共に、ゲームは開始された。

  内容は実にシンプルで、襲ってくる敵を只撃ち殺していけばいい。

  リロード、防御、回復を駆使し、次々と倒れていく敵。

 ゲーム機 『ステージ1クリア』

  最後にデカイのが現れたが、俺は難なくクリアした。

  そしてステージ2も、ダメージを追わずクリアする。

 ゲーム機 『ステージ3・スタート』

  しかし、ステージ3からは極端に違った。

  明らかにステージ2とは段違いに強い敵が現れることで、俺はダメージを受け続けてしまった。

 ルシフェル 「くそっ! なんか、急に強く・・・」

 ギルティカスタム 「フフフッ・・・がんばれ〜」

  背後から、明らかに応援感のない声援が聞こえるが、ここはあえて無視だ。

  そしてステージ3も何とかクリアできた。

 ゲーム機 『ファイナルステージ・スタート』

  そして始まるファイナルステージ。

  最後はラスボスとの一騎打ちとなったが、俺は最後に取っておいた隠し玉『核ミサイル』を放ち、難なくクリア。

  一応初めてだったが、全ステージをクリアし俺に結構な達成感が生まれる。

  ちなみにスコアは118500で3位らしい。

 ルシフェル 「どうだ?俺もなかなかやるだろ?」

 ギルティカスタム 「そうね。『初めてにしては』、ね」

  3位となったというのに、ギルティカスタムは全く動揺しない。

  そしてさっさと俺を退かすと、何故か100円を二枚入れる。

 ルシフェル 「あの?どうして200円なのでしょうか?」

 ギルティカスタム 「こうするの」

  口元に笑みを浮かべながらそう言ったギルティカスタムの両手には、何故か2丁のガンコン。

 ルシフェル 「・・・おい、2丁拳は有りだったのか?」

 ギルティカスタム 「誰も無しなんていってないでしょ?」

 ルシフェル 「・・・」

  ハメラレタ、ハメラレマシタ。

  ギルティカスタムはハナッから俺と競う気なんてないらしい。

  唖然となる俺を背景に、ファイナルステージまで無傷でクリアする・・・攻撃力倍だからね。

 ギルティカスタム 「私の勝ちね」

 ルシフェル 「・・・」

  ギルティカスタムのスコア・・・238500・・・1位。

  そして再び目を疑った。

  2位のスコアの名前に、『ギルティカスタム』と付けられていた。

  つーことは、こいつは元々このゲームでは1位なわけで、俺はピエロなわけで。

 ギルティカスタム 「一ヶ月延長♪よろしくねルシフェル」

 ルシフェル 「・・・はい」

  俺はもう反論及びツッコミをする気力はありません。

  その後も、俺は幾度と無く勝負を仕掛けられた。

  格闘ゲーム、音楽ゲーム、占いと悉く負け、

  結局一年間ギルティカスタムの言う事を何でも聞かなくてはいけなくなりました。

  そして、ギルティカスタムは嬉しそうに、俺はかなりテンション下がってゲーセンを後にする時、

  ギルティカスタムはあるゲームの前で立ち止まる。



 ルシフェル 「ん?どうした?」

 ギルティカスタム 「・・・さっそくだけど、働いてもらおうかしら」

 ルシフェル 「は?」

 ギルティカスタム 「アレ、取ってくれる?」

  彼女が指差す方を見ると、どうやらUFOキャッチャーの景品であるクマのぬいぐるみが欲しい様子だった。

 ルシフェル 「少しでかくないか?」

 ギルティカスタム 「口答えしないの」

 ルシフェル 「わかったよ」

  もうどうでも良くなってきた。

  大抵こういう類のゲームは何千円も使ってしまうが、これからの事を考えると些細な事だ。

  俺はさっそく100円を入れて動かす。

 ルシフェル 「えぇ〜っと・・・ここが、こうか」

  UFOが下がる。

  自分でも驚く事に、ぬいぐるみにジャストヒット。

  そのまま抱えられる状態でぬいぐるみは進み、まるで吸い込まれるかのように穴に入っていった。

 ルシフェル 「よっと・・・ほら」

 ギルティカスタム 「一回で取るなんて・・・ルシフェルにしてはやるわね」

 ルシフェル 「ルシフェルにしては余計だ。ほら」

 ギルティカスタム 「ありがと」

  ゲットしたぬいぐるみをギルティカスタムに手渡すと、とても嬉しそうに笑いながら受け取った。

  こうして見ると、普通に可愛いところもあると思ってしまう。

 ギルティカスタム 「どうしたの?」

 ルシフェル 「いや、別に」

 ギルティカスタム 「そう。だったらもう帰りましょう?」

 ルシフェル 「そうだな」

  携帯の画面を見てみると、もう既に夕方6時を過ぎていた。

  もうそろそろ飯時であり、これ以上こいつといると、また何言われるかわからないし、

  早く家に戻って1人の時間を満喫したい。

 ギルティカスタム 「あ、そうそう。今日、私の家に来なさい?」

 ルシフェル 「は?何で?」

 ギルティカスタム 「口答えしないの。いいから来ればいいのよ。それとも、バラされたいの?」

 ルシフェル 「どこまでもついていきます」

  どうやら、俺に1人の時間なんて皆無らしい。

  この後起こる事に、俺はそう実感した・・・。



 ルシフェル 「で?用ってなんだよ?」

  ゲーセンから引きずられるかのように辿り着いた場所は、俺の家の向かいに位置するギルティカスタムの家。

 ギルティカスタム 「いいから入って」

 ルシフェル 「・・・」

  ギルティカスタムが扉を開けた。俺も後に続く。

 Dサイズギルティ 「あ、おかえりお姉ちゃん。そのぬいぐるみ・・・またゲームセンター行ってきたの?」

 ギルティカスタム 「えぇ」

 ルシフェル (うげ・・・ギルティ)

  玄関に入ると、丁度よくギルティカスタムの妹で、昼休み俺を追い掛け回していたギルティの姿。

  ちなみに未だ制服だった。

 Dサイズギルティ 「あ、ルシフェル先輩、こんにちわ」

 ルシフェル 「あ、あぁ」

 Dサイズギルティ 「昼休み、結局何処に居たんですか?結構捜しちゃったんですけど」

 ルシフェル 「ち、ちょっと・・・な」

 ギルティカスタム 「・・・クス」

  昼休みの形相とは違い、ギルティの表情は既にいつもどおりの表情になっていて、俺はホッと胸を撫で下ろす。

  俺の前方の人物が少し笑いを堪えてるのが微妙に釈然としないが。



 ギルティカスタム 「はいコレ」

 ルシフェル 「コレを俺にどうしろと?」

  よく分からないうちに俺はギルティ姉妹の家のキッチンに立たされ、

  ギルティカスタムから一着のエプロンを手渡されていた。しかもピンク色。

 ギルティカスタム 「つべこべ言わずにさっさと着なさい」

 ルシフェル 「だからなんで?」

 ギルティカスタム 「コレ着てやることなんて一つしかないでしょ?」

  それは俺にも分かってはいた。部活でもしている事だ。

  しかし、ギルティカスタムに限りもう一つの選択肢が加えられる。

  まっ、聞くも屈辱、語るも屈辱なので言わないでおく。

  そんな事を思いながらも、断る事の出来ない俺は言われたとおり笑顔の彼女から受け取りさっさと着て、

  背中の中程まである後髪を縛った。

 ギルティカスタム 「やっぱりエプロン姿がよく似合うわね」

 ルシフェル 「ほっとけ」

 ギルティカスタム 「まぁ、それは置いといて。そろそろ本題を言うわね?」

  俺はグッと構えた。一体どんな命令が下るのか、想像しうる事を思い浮かべるだけで恥ずかしい。

 ギルティカスタム 「今日から契約期限が切れるまで、朝食、昼食、夕食はルシフェルが作ること」

 ルシフェル 「・・・・・・ハ?」

  予想外の要求が来て、俺は思わず間抜けな声を上げた。

 ギルティカスタム 「勿論住み込みでね♪」

 ルシフェル 「なっ!!」

  そしてとんでもない事を、然も平然と笑顔でギルティカスタムは言った。

  俺は間抜けな声から一気に驚愕の声へと変わった。

 ルシフェル 「ち、ちょっと待った!前者はまぁ別にいいとして、後者の住み込みってなんだ住み込みって!?

       そもそも俺たちの家は向かいだろうが!!」

 ギルティカスタム 「ちょっ、うるさぁい。向だから別に家に寝泊りしても問題ないでしょ?

          必要な物はすぐに取りに行けるわけだし。いちいち家を往復するのも面倒でしょ?」

 ルシフェル 「い、いやだが・・・親が何と言うか・・・」

 ギルティカスタム 「あぁ、ルシフェルのお母様とお父様なら了承してくれたわよ?

          『ルシフェルを男にしてやってください』だって・・・」

 ルシフェル 「・・・・・・」

  今以上に親に対して憎しみにも似た感情が生まれた事は無かった。

  そういえば、家の両親は俺とこいつがいつも一緒に居るもんだから、勝手に結婚するとか妄想してるんだっけな。

  てか、何を期待なんぞしているんだ俺の両親は・・・。

 ギルティカスタム 「部屋ならあるから心配しないで・・・一室、ずっと余ってるから」

 ルシフェル 「・・・・・・」

  見ればギルティカスタムは少し俯いて寂しい様子だった。

  そういえば、ギルティ姉妹の両親は俺達がガキの頃亡くなった事に俺は気付いた。

 ルシフェル 「その・・・すまん」

  俯いたままのギルティカスタムを見て、俺は何だか嫌な事を思い出させてしまったと思い小さな声ながら謝った。

 ギルティカスタム 「別にいいわよ。それよりお腹減っちゃったから、早く何か作って」

 ルシフェル 「・・・フゥ・・・わーったよ。それぐらいの事ならな」

  とりあえず何にせよ、料理作るくらいなら朝飯前だ。俺は心の中で激しく安堵していた。

 ギルティカスタム 「・・・なに安心した顔してるの?勿論今後、私への絶対服従は変わらないわよ」

 ルシフェル 「・・・・・・はい」

  安堵した俺がバカでした。こいつが早々見逃してくれるわけ無かった。

  とりあえず冷蔵庫の中を確認すると、妹のギルティが買い込んでいるのか食材は割りと豊富にあった。

 ルシフェル 「なんか食べたい物とかあるか?」

 ギルティカスタム 「何でも良いわ。私着替えてくるから食事よろしくね?」

 ルシフェル 「はいはい」

  何でも良いというのが一番困る注文なんだが、とりあえず色々と食材を取り出し調理を開始し始めた。

  ギルティカスタムは着替えの為自分の部屋に戻ろうとした。

 ギルティカスタム 「あぁ、それと、住み込みだからって妹や私を襲わないように。

          もし少しでもそんな素振りしたら・・・死ぬわよ?肉体的にも、社会的にも」

 ルシフェル 「了解であります・・・」

  振り向き様に笑顔で言い放つギルティカスタムだが、その笑顔がもの凄く本気で怖かった。

  だったら住み込みなんてさせなきゃいいじゃんと思ってしまったのは俺だけか?



 3人 「ごちそうさま〜」

  数分後、俺達3人は食事を終えた。ギルティの満足そうな声がリビングに響いた。

 Dサイズギルティ 「いやぁ、ルシフェル先輩の作る料理はいつ食べても美味しいね」

 ルシフェル 「そりゃどうも。あと、ここは学校じゃないんだから、先輩呼ばわりはしなくていい」

 Dサイズギルティ 「あ、そう?いやでも、お姉ちゃんは本当に幸せ者だよね?料理も何でもできる旦那さんで」

 ルシフェル 「ちょい待て。何を勝手なこと言ってる?」

 ギルティカスタム 「照れるわね」

 ルシフェル 「そこも、笑いを堪えながら言うな」

  なんだかとっても変なことを姉妹揃って言われてるような気がした。

 ギルティカスタム 「ごちそうさま。さてと、シャワーでも浴びてこようかしら。

          ルシフェル?後片付けお願い。あと覗いたら殺すから」

 ルシフェル 「肝に銘じておりますのでご心配なく」

  ギルティカスタムはそう言って静かに立つと、そのままリビングを後にする。

  ギルティはテレビを見ており、俺は食器をさっさと洗うべく台所に向かった。

  数分後・・・、俺はギルティと一緒にテレビを見ていた。

 ギルティカスタム 「はぁ、サッパリした。ギルティ、お風呂空いたわよ?ルシフェルは最後」

 ルシフェル 「風呂もここで入るのかっておーーーーい!!」

  そして、奥からギルティカスタムの声が聞こえ、反射的に振り向くと俺は思いっきり驚いた。

 ギルティカスタム 「なに大声出してるの?近所迷惑よ」

 ルシフェル 「お、おお、お前っ!なんだその格好は!?」

  ギルティカスタムはバスタオルのみが体に覆っている状態だった。

  上がったばかりだろう、思いっきり露出してる白い肌はほんのり赤らみを見せていた。

  こうして見るとやっぱり可愛い・・・・・・、

 ルシフェル 「って違うわーーー!!」

 ギルティカスタム 「だから近所迷惑・・・」

 ルシフェル 「お前はっ!何そんな格好でウロウロと!ちゃんと服着ろ!」

 ギルティカスタム 「ここは私の家です。私の家で私がどんな格好をしようと自由なはずよ?」

 ルシフェル 「そ、それはそうだけど・・・。いやしかし!さっき覗くなとか言っといてなんだそれはっ!矛盾してる!」

 ギルティカスタム 「だったら見なきゃいいでしょ?大体、ルシフェルは私の裸見たことあるじゃない」

 ルシフェル 「だぁから、それはガキの頃の話だっ!」

 ギルティカスタム 「はいはい」

  俺は力の限り訴えるが、

  ギルティカスタムはそれを聞き流す感じでそのまま冷蔵庫から牛乳を取り出し飲んでいた。

 Dサイズギルティ 「いいなぁお姉ちゃん・・・その胸、羨ましい・・・」

 ルシフェル 「ギルティ、お前まで・・・」

  妹までもがこの始末。ギルティは姉の胸を羨ましそうに、物欲しそうに見ていた。

  まぁ、今までは女二人で暮らしていたわけだし気にしなかったんだろう。

 ギルティカスタム 「さてと、ルシフェルにマッサージでもしてもらいましょ。さっ、来なさい」

 ルシフェル 「っておい!ちょっ引っ張るな〜〜〜!!」

  そして俺はバスタオル一枚のギルティカスタムに手をつかまれ、そのまま引き摺られるかのように連行された。

 ルシフェル 「いたっ!痛い痛い痛い!階段が痛い!」

  階段が体に当たってとっても痛かった。

  そして、今日から俺のある意味地獄の住み込み生活が始まった。正直、もう帰りたいです。



※4校目『ガンダムルシフェルの災難』【4校目分】へ続く。



2006/07/08 00:45:26  >>419氏
2006/07/08 00:46:36  >>420氏
2006/07/08 00:47:50  >>421氏
2006/07/17 12:09:39  >>443氏
2006/07/17 12:11:47  >>444氏
2006/07/17 12:16:28  >>445氏
2006/07/17 12:17:39  >>446氏
2006/07/17 12:19:09  >>447氏
2006/08/01 12:29:39  >>477氏
2006/08/01 12:31:37  >>478氏
2006/08/01 12:33:02  >>479氏

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送